日々是好日・身辺雑記 2007年5〜6月
(下にいくほど日付は前になります)

 
以前の雑記を読む


(もう6月だけどまだ「5月の雑記」でございます)

6月26日「70年」

養母と70年間共に暮らしたパートナー、25日老衰のため死去。
享年98と11ヶ月。


6月某日「空っぽのブランコ」

私の住む南関東では「梅雨入り宣言」の翌日から青空高くぎんぎらぎんの
太陽で、やっと今日くもり、何が何だか訳のわからん天気である。
私は「暑がり&寒がり」とゆー「地球環境に素直なヤツ」なのであるから
して、冬は重ね着すればいいのだが、人間、暑くても皮は脱げない。

お犬さまなんてもっとすごくて汗腺が舌にしかないので、カンカンに熱く
なった地面に近いミニチュアダックスなんぞは、散歩中さぞや暑かろ。
しかもこの近辺、団地なのでコンクリートとアスファルト、建ったのが昔
で子供たちは自立して出て行って、老人(しかも男やもめとか未亡人)の
人口がハンパじゃなく多い。 ホントは「金魚と小鳥のみ飼育許可」なの
だがそんな規則あって無きが如しで、犬(小型犬)ねこがウヨウヨである。

6才になってすぐにこの団地に引っ越してきた。
通っていた小学校は今じゃ信じられないが門もフェンスもなく、雨が降る
と校庭に池が出来てオタマジャクシやアメンボ、ミズスマシも採り放題。
増築が間に合わなくてプレハブ校舎で、ベニヤの床では雑巾がけもできず、
あまりに埃っぽいので先生が
「みんなお家から茶がら持ってきなさい」
で、湿った茶がらや麦茶がらを蒔いて、ほうきで掃いてしのいでいた。
(さすがに戦前生まれの先生は臨機応変である)

あのころ子供なんてどこの家にもあふれんばかりにいた。
ビンボウ団地で、間取り2K(6&4・5畳)に、おじいさんおばあさん、
夫婦ふたり、子供4人でこないだ5人目が生まれた、なんて友達がいて、
「赤ちゃんどこに寝かせるの? Iちゃんちベビーベッドないじゃない」
「ああ、夜眠る時はここ」
タンスの引き出し1段引くと、中にベビーぶとん、念のためにフックで命綱。
ビンボウ団地では赤ん坊も収納物のひとつだったんである。

それが、子供たちは独立して、親たちだけが老いてここに住み続けている。
「A君のお父さん認知症だってさ」
「Bちゃんのお母さん倒れて、大阪に住む長男夫妻が引き取ったって」
「C君のお母さん1人暮らしでもう5年も寝たきりだって」

親たちだけが年老いて、団地の中のスーパーは出来合いのお総菜や一切れ
パックの塩鮭、佃煮、煮付け、以前探し回ってキオスクでも見つからなかっ
た「都こんぶ」も、なんとここではしっかり大箱で売っている。
同級生たちはみんな大人になって、別の分譲団地を買ったり、郊外に一軒
家を建てたり、マンションを買ったりして団地を去った。

私のように一度養母の介護のためにここを出て、戻ってきたのは変則組で
ある。 幼なじみはもうひとりもいない。 公園はがらんとして、空のブ
ランコが風にゆれてちいさくキイコキイコ音を立てる。 私が子供だった
頃は順番待ちの長い行列が出来ていたのだが。

そして、老いてひとりぼっちになってしまった親たち、彼ら、彼女らが犬や
猫を飼うのである。
「ペット飼育禁止」なんてどこへやら。
昔は無かったスーパーのペットフードコーナーの充実っぷりを眺めるにつけ、
改めて、人の来し方行く末をもの思う私である。




6月某日「歯医者さんや〜い」

いきなり上の奥歯の詰め物がポロリ、あらあら行きつけの
歯医者さんへ行かねば・・・
ここ夫婦で歯科医なんですね、男先生は普通歯科、指の背にもじゃ毛
さえ生えてなければ(咽が詰まるのよ! 酸素! もっと酸素を!)、
隣の部屋の女先生はスパルタ式小児歯科、子供の泣く声と女先生の
きりきりと叱りつける声。

ちょうど外壁の塗り替え工事の最中で、幕が張ってあって上には誰か
お住まいの様子。 てっきり先生の家だと思ってノックをしたら賃貸
にしているそうで、なーーーーーーーんと。
「小児歯科」はまだやっているけど「普通歯科」は廃業、離婚して男
先生は夜逃げをしちゃった、と。

行きつけの歯医者が夜逃げ。

さてさて、夜逃げしそうにない、新しい歯医者さんをさがさなければ。




6月某日「ガラスのおもちゃ箱」

広い武道館の舞台狭しと飛び回り、その3週間後には狭い博品館
劇場を広く魅せてくれちゃう、その人の名は、田中真弓さん。
友人のお誘いで、前から3列目という特等席で観てきました
劇団「お、ぺれった」の「へっぴり腰で行こう!」
途中から気が付いたのですが、カルメンシータ・ウメを演じている
重田千穂子さん、NHKのコメディー「お江戸でござる・道中でござる」で
レギュラー「お重」役、その前にはフジのお午の番組で「シリーズ・エロ
ガッパ」の妻役!

すごいのは、おしゃれなスタイルで謎の日本語をしゃべりまくった、
その衣装。
「よく似合っているし・・でも・・スカートのあたりが何か変だな?」
とは思ったのですが、劇場出てから気が付いた!
「飲み屋のなわのれん、それで『南洋の腰みの』の代わりなんだ!」

舞台は、ガラスのおもちゃ箱をひっくり返したようにきらめいて、
にぎやかで、楽しかったです。
お誘い下さった方、観劇でご一緒してくださった方々に感謝。




5月某日「あーもうっ!」

またぞろ「荒らし」にあっております。
トップが消えて、雑記のみ、イラスト、カクテルレシピなんかが
つなげない。表門の「視力の不自由な方はこちら→◇」からはな
んとか行けるのですが。ちょっとの間バタバタします、堪忍ね。



5月某日「5月13日!」

行ってきました武道館!! 
おいおい、なんとよりにもよって「45才の誕生日」だよ〜。
で、楽しい「サクラin 武道館」でございました。
子供の頃に漠然と考えていた「45才」とは全然違うね、「人生7かけ
算」で行くと31・5才になるのだが、実感としてはもっと若いような
気がする。 まあ、1年は確実に事故の「記憶喪失」で飛んでいるし、
5年間は養母とそのパートナーの介護でスッタモンダしていたわけだが
それは引いても「サクラ効果」で、若い皆さんにおつきあいいただく、
「サクラ大戦で若返り効果」ってのもあるのねえ(!)しみじみ・・・

生まれて初めて入る武道館、広いッ!
2階席わりと正面前列2段目のイイ席なのですが、わー、館内、上空が
人の熱気で靄(もや)ってるよ〜!!

開演まで時間があったので桐ダチが誕生日を祝ってくれました。
サクラグッズやみなさまのメッセージカードまで頂いちゃって、幸福♪
MさんTさんFさんAさんTさんKさんNさん、心から感謝です!!
頂いたカード、グッズ、いただいたオメデトウの心、大切な宝物になり
ました。 重ねてお礼申し上げます。

さて、来る「江戸サクラ4」、何を描こうかしら?




            

     
「雑記」メニューに戻る