JBジャパンBプロシリーズ 第3戦ダイワカップ
霞ヶ浦で行われるはずだった第3戦ダイワカップは荒天のために中止となり、7月2日に場所を河口湖に移して行われる事になった。7月の河口湖ってどんな釣りをしたらいいんだ?プラを兼ねて出場した山梨チャプター第4戦では、みんなさんけっこう魚を釣っているなか、わたしゃ魚の居場所が絞りきれず、小バス地獄にはまってウェイインは1本だけ。おまけにデッドもとられて、散々な結果に終わってしまった。
これじゃ、霞ヶ浦のプラからず〜っと続いているダメ野郎モード脱出できないじゃん。って言うかオレの場合、調子いいことがあるのかってぐらい釣れないほうが多いんだけどね。こんな調子で、手も足も出なかった第1戦の悔しい思いを晴らすことは出来るんだろうか。
6月24日(土) プリプラクティス
とりあえず、チャプターの上位パターンを頭に置きつつ、湖をひとまわり見ていこう。
まずはラジコン岬から。風がないので、バレットのノーシンカーを10m底まで落とす。時間はかかるけど、我慢して落とす。ただ落とす。
すると1投目からキーパーがヒット。2投目、そして3投目にもヒット。Tacoさんに教わったハイパードラッキングでも1本。ちょっと前に仏様が上がったらしいけど、調子いいじゃんここ。岬のまわりを一通り流して、次の岬に移動した。
次の岬、その次の岬と、同じようにバレット、センコーのノーシンカーを落とす。バイトはあるが魚をかけるまでにはいたらず、魚が居ることだけを確認して(もしかしたらマスかも知れないけどね。)、試合当日の受付会場となる小海公園に移動した。
ああ、やっぱりダメだ。先週ここではまったんだもんな。キーパーが居るのはわかるんだけど、小バスの猛攻には耐えられん。そんなわけで、ノンキーを数本釣ったところですぐに移動。で、大石なんですが、カットテールのワッキーを落とすと、釣れる釣れる小バスの嵐。大きい魚を選んで釣る方法がわかればいいんだけど、あいにくオレはそんな技を持ち合わせてないんで、小バス相手に時間を割くのはもったいない。ノンキー場はパスしてさっさと別の場所へ移動しよう。
大橋をくぐって、産屋ヶ崎に到着。橋脚付近はオカッパリさんも近くにいて、ラバージグがビュンなんて飛んでくる。まあ、向こうもそう思ってるんだろうけど。どうも、落ち着いて釣りができないなここは。常とノーシンカーで黒ブイあたりまで流すがノーバイト。その後、対岸のグラブワンドにも行ってみたけど、ここはピンと来るものがないのでキャストせずに、ハワイ沖を目指してまた大橋をくぐった。
漕艇ブイの沖8m付近にあやしい影を見つけた。時期的にはまだ早いだろうなと思いながらも、ファットペッパーのキャロを引いてみたが。
・・・やっぱり釣れねぇや。常ドラでキーパーぎりぎりを釣った後、ハワイ前へ入っていくとTacoさんを発見。キーパーを何本か釣ったそうだが、どれも痩せていてウェイトは伸びないとの事だ。相変わらず、ここは水が悪いな。小バスを数本釣ったところで、少し早いけど本日のプラは終了。
今日は、岬周りで魚の反応がみられたけど、本番は1週間後。同じ状況が続くとは思えないし、プラで叩かれて本番当日は釣れなくなるのはいつものことだ。単純に今日の結果と同じ釣りをして、魚が釣れるほど甘くはないんだよな。
7月1日(土) プラクティス
先週のプラを終えた時点で考えていたのは、岬周りで300gの魚をそろえて1500g。リミットがそろったら浅いところで大型をねらおうと思っていた。ひねりも何もないお粗末な戦略だが、まあ、2000gいけば上出来かなと。
ところが、放流が入ったって言うじゃないの。どうせ小バスだろうと思ったら、養殖物でも30cm以上のやつだって。
う〜ん、放流パターンね。単純に放流場所に行けば釣れるってもんじゃないよな。それに、放流情報なんてみんな知ってて当然、プラで叩かれまくって試合当日は釣れないって言うのはお約束なんだよね。確かに1発はあるんだけど、それだけに期待するのは無謀ってもんだ。ここは、堅実にポイントゲットをねらおう。とにかく話はリミットそろってからだよね。
と思って、先週良かった岬周りをチェックしていくが・・・。あ〜ぁ、やっぱりキーパーいなくなってるよ。まあ、こんなもんだよな。
ひととおり岬を回った後、いくつか放流場所に入ってみる。ポツポツ釣れる、500gの魚も釣れる。でも、これが5本そろう保証はどこにもないんだよね。
プラ終了後いろいろ考えてみた。やっぱり今日釣れなかった場所には行けないよ。と言うことは、なんだかんだと言いながらも結局放流場所に行くことになるのか。ポツポツ釣れた500gの魚は決め手になんないのはわかってるんだけどね。こんな感じでプラを終えた時って、だいたいダメダメなんだよね。あぁ、明日はどうするか・・・。
と、ここまで書いたところで、実は一つ作戦を持ってたんだな。プラで魚が釣れなくなってるのがわかって、この作戦にかける期待はさらに高まっていったのさ。
そして、このパターンが本番で大はまりするわけなんだが。
今回、トーナメント会場の小海公園は6時にならないと入れないと言う事を聞いて、奥河口の「奥の湖」から船を出すことにしてた。
船のセッティングをしている横で、カップルが釣りをしていたんだけど、そのおねえちゃんが爆釣してたんだよね。
一緒にセッティングしてたしんいちろうさんと思わず顔見合わせたもんね。たぶんこの時、しんいちろうさんも同じ事を考えてたと思うよ。
明らかに500gはあろう魚を短時間に10本以上釣っているのを見て、何も思わないやつはいないだろう。よし、今回はアルミを捨てよう。
プラが終わった後、オレとしんいちろうさんは、当然のように船をカートップしてしまった。前にもスタート直前にエレキをはずして急遽手漕ぎでスタートしたこともあって、オレたちこのへんの切り替えは早いんだ。ライブウェルと魚探の配線までも手漕ぎ用に作り直して、もう準備は完璧だ。そうそう、隣で向井くんもバスボートにカバーかけてたよ。
7月2日(日)第3戦ダイワカップ 河口湖
今日は風もなく、手漕ぎボートには好都合だ。昨日長浜から船を出したオレとしんちろうさんと向井くんの3人は、手漕ぎボートで保安区域を釣る作戦にでた。
おねえちゃんの釣りを見て、2000gは確実だと思った。入れ替えしていけば更にウェイトは伸びるはずだ。
ボート屋から小海の会場まで30分、ポイントはボート屋前なので、来た道を引き返して30分。合計1時間のタイムロスを考えても、十分勝算有りと考えての選択だ。
でも、昨日の魚が残っていると言う保証はどこにもないわけで、釣れれば上位、釣れなければただのダメ野郎ってことで、ここは一発大勝負だ。
スタートは第5フライト。手漕ぎなんで少しでも早くスタートしたかったけど、こればかりは仕方ない。ボートがほとんどいなくなった、最後の最後にやっとスタートだよ。大汗かきながらやっとポイントに到着。第1フライトの向井くんはとっくに釣りを始めていたけど、まだ魚は釣れてないみたいだ。
昨日、爆発していたのは、カットテールのワッキーリグ。ワッキーもリグってはあったけど、まずは得意のサターンスプリット(昨日使って針もワームも昨日のままのやつを船に積んでた。)を投げてみよう。アンカーを降ろして、2、3投目でいきなり500gの魚が来た。まだ魚は残ってるな、これならいける。
リグをワッキーに変えて、300g。2匹とも釣れたところは、水深約3mのウィード。ワームをウィードの面に引っかけながら引いて来てくるとアタリが出る。アタリはウィードの外側エッジに集中していた。その後、500g超、400g、460gと開始から約1時間でリミットがそろい、この時点で約2,200g。まずは目標クリアだが、ライブウェルにはまだ300gの魚がいるんで、なんとかこいつを入れ替えたい。約30分後に350g、さらに30分後に450gと入れ替え、ウェイトは2,300gを越えた。
時間は11:30。2,300gあれば上位に入れるだろう。帰着は14:10、帰りの時間に余裕を持たせてもまだ1時間以上ある。さらに入れ替えしたら、もしかして・・・。
こんな事を考えるようになると、それまでは気にならなかった暑さに気がついた。のどもカラカラに渇いていた。
高々3mの水深なのに、ワームが底に落ちきるのが待ちきれない。そろそろ集中力が切れてきたか。
タバコをすって一息入れる。なんのためにわざわざ手こぎでここまで来たんだろう。勝つために来たんじゃないのか。
大きく深呼吸して釣りを再開。
30分後に釣れた魚は400g。どっちもどっちにかけてみるが、入れ替えならず。次に来たのもまた400g。もうダメか。
30分以上たってやっと来た魚は320gだった。結局、この魚が最後となり、惜しくも400gの魚の入れ替えはならず、小海の会場を目指してボートを漕ぎだした。
帰着後の検量で正確なウェイトは2,454g。どこまで上位に食い込めるか、確かに気にはなるところだが、手漕ぎ作戦がバッチリ的中してリミットメイク、入れ替えできた事に満足だった。魚が釣れたトーナメントってのは気分がいいもんだね、まわりの景色まで見え方が違ってくるくるもんだ。小海公園の芝生の青さが目にしみたよ。
そして、表彰式。まずは、帰着30分前の怒濤の追い上げで2600g台までウェイトを延ばしたしんいちろうさんが5位でお立ち台へ。楯を手にしてニヤケた顔がなんとも言えなかったよ。
1位までの発表の後は、待ってました6位以下の入賞者の発表だ。さてオレはいつ呼ばれるんだろう。
「第10位、ゼッケン173上原選手。」
おぉ!思ってたより上じゃん。小さいけどJBの楯もらえたのはうれしいね、去年の入賞の時はプチ楯なかったからね。
でもって、10位って事はクラシックもゲットか!?チャプターじゃなくて、プロ戦でとれたのがうれしいぞ。これで、しんいちろうさん、かくこさんと琵琶湖に行けるぞ。もうダメ野郎とは言わせないよ。
今回は、会場が小海だったことや、おかっぱりさんが爆釣するところに居合わせたりと、いろいろな面でタイミングが良かったと思います。霞戦が中止にならなければ、この結果は出せなかったでしょうね。今年のトーナメントも終盤にさしかかってます、ここで弾みをつけて後半戦はもっと大きい楯を狙いますぞ。
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