香川VIBES

VIBESにバイクで行くのは久々で秋田VIBES以来である。

一昨年は背骨折って行けず、昨年の山形は台風のため車で行ったからだ。

今年も、仕事が忙しく行けるかどうかは微妙であったが、幸い9月いっぱいで仕事も山を越したのでなんとか行けることとなった。

 

10月7日(金)

朝からもう出かけたくてそわそわしていたが、仕事も一段落ついたので午後から出ることにした。

この前山形に行ったとき、滋賀に転勤になったジャイアンと話をし、一緒にVIBESに行こうと言うことになっていた。

今日は滋賀まで走り、ジャイアンのアパート(マンション?)に泊めて貰うことに。

柏崎ICで北陸道に乗る。

久々のローキンは重荷のせいかなんだかふらふらする。

普段は付けないシールドを付けているせいもあるのだが、100Km位のスピードでもなんだか安定しない。

「ま、ハーレーはこんなもんだろ」と割り切って走る。

実際そんなもんなんだろう。

高速に乗ったときはまだ曇り空だったが、金沢を過ぎたあたりからお約束のものが空から降りてきた。

俺は「バイクに雨はつきもの」と自覚しているので、別に何とも思わないが、世間ではそんな俺を雨男と呼ぶ。

福井に入ると雨足はいっそう激しくなり、前が見えない状態。

高速バスのテールランプを水先案内人として必死に後を付いて走る。

八日市ICに着いた頃は20時を回っていた。

ジャイアンから聞いた通りに走って、目的のコンビニ付近で電話する。

5分もしないうちに迎えに来てくれた。

ANDYから携帯メールが入っていた。

まだ金沢とのこと。

彼は多賀まで行って泊まると言っていたが果たしてたどり着けるのであろうか?

ジャイのマンションのガレージは凄かった。

車2台は十分入るスペース。バイクだったら10台は入りそう!

さっそく近所の居酒屋で前夜祭をする。

ノリの良い居酒屋のおねえちゃんとジャイの会話が面白い。

「常連なの?」と聞いたが今日初めて会ったそうだ。

ふむふむ、ジャイの隠れた(?)才能を垣間みたのだった(笑)

明日もあるので午前様になる前に退散したが、俺はすでに電波補正付腕時計をここに忘れてしまったらしい。

 

10月8日(土)

朝起きると曇りの天気。今日の予報もあまり良くない。

昨日の雨で俺の靴はすでにびしょびしょ。

一張羅のハーフのウエスタンブーツに履き替えたがブーツカバーが無い。

コンビニで袋をもらいビニールテープで固定する。

立派なブーツカバー誕生!貧乏人の知恵である。

雨が今にも落ちてきそうだったのでカッパを着て走ることにする。

まあ、俺にとって普通の事ではあるが。

竜王から高速に乗り何故か吹田で降りる。

無謀にもここから下道で明石まで行こうとしたのだった。

今回は地図を持ってこなかった。

auの助手席ナビがすべてを解決してくれると俺は信じていた。

ところが、大坂はそんなに甘くは無かった。

まず土地勘が無い。雨のため携帯ナビは音声しか聞けない。

ナビ通りに走ったら中国吹田ICでまた高速に乗ってしまった。

ジャイアンには「大坂見物じゃ」と豪語したが、かなりの時間のロスだった。

中国道をそのまんま走って明石まで行けば良いものを、何を思ったか西宮北で降りてしまうのである。

「やっぱり下道も走らないとな」とジャイには言ったが、このあと明石にたどり着くまで2時間も掛かるのであった。

やっとの事、明石のたこフェリー乗り場に到着するが、12時45分発の船にはタッチの差で乗れなかった。

「どうする?昼飯食べる?」

やはり美味しい讃岐うどんを食べたいので我慢してコーヒー一本で我慢する。

たこフェリー乗り場にはVIBESに向かう貧乏ライダーが沢山集まってきた。

リッチな人々は明石大橋を大枚払って渡るのである!

でもたこフェリーの船内もかなりリッチだった。

30分ほどの船旅を堪能して淡路島に到着。

讃岐うどんを早く食べたいのでここからは高速に乗ることにする。

淡路ICで高速に乗り四国に向かってひた走る。

途中VIBESに向かうハーレー軍団をぶっちぎるが、大鳴門大橋で景色を見ながらゆっくりと走っていたら越されてしまった。

ジャイが「鳴門の渦潮みえますかね?」って言っていたので橋の下をじっくりと観察する。

その時、突然前輪を取られた!

「ヤベー」と思ったがなんとか転倒は免れる。

橋の継ぎ目の部分でタイヤが滑ったのだ。

大鳴門大橋、恐るべし!その後はびびりモードの60Km走行。

怖さをすぐにフィードバックする大人の走り(笑)

橋を渡りきればこっちのもの。

橋で抜かれたハーレー軍団をすぐに抜き返す。

なにせ俺たちは、ハーレーデイビッドソン最高傑作の空冷エンジンを積んでいるんだからな!

バックミラーに映るジャイの黒いローグラはかなりの迫力。

ハーレーに乗ってもどことなく「かたぎや系」なのはしょうがない(笑)

途中携帯電話が鳴る。

ヘッドホンを付けていたが爆音で良く聞き取れない。

後で電話すると切ったが誰だか分からなかった。

着信履歴でANDYだとわかったのは会場に着いた後だった(汗)

高松檀紙で降りて目当ての讃岐うどんの製麺所「田村」まで。

今度はちゃんとau助手席ナビが案内してくれた。

やっと旨いうどんが食べられると思ったが、営業やっている雰囲気ではない。

すると、おばあちゃんが出てきて「1時まででもう終わりなんですよ」

ガ〜〜〜〜〜ン!!!!!

時間はもう15時を過ぎていた。

ジャイと相談して「とにかくうどんは食べよう」ってことになりパンフレットに載っていた丸亀の「飯野屋」を目指す。

坂出あたりに来るともうハーレーでいっぱい。

VIBESムード満点である。

またもやauナビを頼りに走ったが途中で静かになった。

ジャイが看板を見つけ「ここだよね」って事で左折。

無事に着けたがナビはハングアップしていた。

このへんが携帯ナビの限界か?(笑)

飯野屋の肉うどんは空きっ腹にはとても美味だった。

でもうどんの腰がもう少しあっても良いと思ったのは俺とジャイの共通な感想だった。

でも、大盛りのつゆまで完食したから旨いことには違いない。

VIBES会場は瀬戸大橋の袂にあった。

工場団地の一部で雨が降っても地盤はしっかりとしていた。

秋田VIBESでは地盤の悪さに泣かされたものだったのだが、ここはかなり良い。

受付でエントリーフィーを払うが3,000円だった。

今までで一番高い。

確か青森の時は500円だったので、ちょっと高い気もしたが会場の管理費を考えるとこれ位は仕方のない事なんだろう。

今回はトイレも沢山あったし、下水の処理もバキュームカーが頻繁に処理していたから。

ANDYに電話して我々鉄馬通信のサイトを聞いたが、いまいち方向感覚が掴めなく、なかなか到着できない。

やっとの思いで到着すると、いつもの顔、懐かしい顔がそこにあった。

ご存じANDYやこの前NINOXに来てくれたよっさん。三重の大将富さん、鉄馬通信の総帥トニー、

倉敷のけんちゃんも居た。

駐車場から遠いからとみんなで荷物を運んでくれる。

遅く着いたのに悪いと思いながらも手伝ってもらう。

テント張りまで手伝ってくれて、ほんとこの仲間は優しい。

べつに他の仲間が優しくないとは言わないが(笑)

ジャイをみんなに紹介する。

新顔もちらほらいる。

ちょっとぎこちない感じだがそれも2時間後にはみんな「まぶだち」に。

この時のジャイの自己紹介は腕を日本地図に例えて説明。

歴史に残るおもしろさだった(爆)

Gibsonやラスカル、新潟鉄馬軍団のみんなともNINOX以来の再会。

この四国の地で会うのもまた格別である。

今回は違う仲間と来ているあみねぇも、顔を見せてくれた。

なんだか綺麗になったと思うのは俺の目の錯覚か?(爆)

宴会が始まればもう無礼講。

サイテーオヤジ軍団の独壇場。

いやもう笑った笑った!

ここでは書けないような話題で盛り上がりVIBESの夜は更けていくのであった。。。。。

今日は疲れたので早めに寝ようと思ったがやはり24時頃までは起きていたようだ。

 

10月9日(日)

ちょっと酒は残っていたがまずまずの目覚め。

天気はすこぶる良い!

昨日みんなと話して今日は讃岐うどんツアーに出かける事にする。

まずは温泉って事で、携帯で検索して「湯元さぬき瀬戸大橋温泉」に行くことに。

会場から5分もしないうちに到着。

人数が多いのでGibsonの車と富さんのカマロに分乗する。

この富さんのカマロだがインチアップと「しゃこたん」してあるため重量制限があり、複数の人が乗ると、持ち主の富さんは乗れないのであった。

富さん二人分だから(爆)

しかし、よっさんとANDYが乗ったオープンのカマロは迫力満点。

どうみてもシカゴのギャング達。

日帰り温泉可能かとフロントで聞くついでに「10人いるから少しまけて」と。

基本ですな。

相手が渋っていたら、ANDYが「新潟からわざわざ来ているんですよ」と合わせ技。

すると780円を700円にまけてくれた。

やはり、言ってみるもんだね。

つーか、彼らの(俺ではない)人相が悪かっただけかも?

青ちゃんたち、昨日初めて会った人たちとも和気藹々。

サイテーオヤジ軍団は次の目標「日の出製麺所」に行く前にビールの補給しにローソンに寄ったのは言うまでもない!

なんと、よっさんはクーラーボックス持参で大量のお酒を確保したのであった。

ローソンでビールを飲んでいると地元の人らしいおじさんが声をかけてきた。

「自分もハーレー乗っているんだよ。これから着替えて行くんだ」

「それじゃ会場で会いましょう!」って言ったけど何千人も居る中で多分会えないな。

やっぱり会えなかったが(笑)

日の出製麺所は11時30分から1時間しか営業しない有名店。

11時前に着いたがもうかなりの人が並んいた。

最後尾について並んでいたが、富さんがめざとく見つけたのが隣の肉屋の串カツ。

さっそく買い込んできてみんなにご馳走してくれたが。。。

「これからうどん食べるのに!」

「じゃーいらないの?」

でも、食べたらやっぱり旨かった。

11時30分になる前に開店した。

14人しか入れない店内は狭く、ひたすらうどんを食べている人々が見える。

待っているうちにハーレー乗り達が爆音を轟かせて続々集まってくる。

五月蠅いったらありゃしない。

「てめーら、うるせーんだよ!他の人に迷惑じゃないか!」って叫んだのは俺だった。

「こらこら、ここはバイク禁止で駐車したらイカンよ」と言ったのは富さんでした。

全然駐車禁止じゃないのに。。。

もうサイテーなオヤジ達ですな(笑)

15分くらい待って店内に案内された。

俺は2玉頼んだが今考えると3玉でも良かったかな。

噂通りここの讃岐うどんは絶品だった。

なめらかな感触なのに、しっかりと腰がある歯ごたえ。

あっという間に平らげてしまった。

しかし、1玉100円とは安すぎる。

良く商売になるものだなと思ったが、後でおみやげに2500円も使ったからなんだか納得。

さて、次は「坂出山下うどん」に突入!

ここはR11からちょっと入ったわかりにくいところだが、なんとか到着。

地元の祭があるのか、はっぴを着た人達がいっぱい来ていた。

ここの麺は日の出製麺よりちょっと堅めかな?でも腰はある。

汁は鰹の出汁が効いていて好みの分かれるところだが俺としては旨かった。

中がいっぱいだったので外で食べていると

地元の子供が俺の腰の廻りをまとわりつくように見て

「なんだ、拳銃下げてないんだな!」

俺はガンマンじゃ無いちゅーの!

テンガロンに、皮のベストはやはりそう見えたのか?

でも足下はサンダル履きだったんだな(笑)

「今度君と会うときは必ず拳銃を下げて来るよ」

と、ガキ、もとい、お子さんには納得してもらったのだった。

「もう一軒行きますか?」って事で今度は丸亀の「中村」に。

俺の携帯ナビはめんどくさいのでGibsonの車載ナビで動いていたのだが、電話番号で検索すると中村は個人名が出てきた。

ナビ通りに行くとどう見ても個人の家に到着。

それで俺の携帯ナビでもう一度検索するとちゃんと表示された。

au助手席ナビも、やればちゃんと出来る子じゃん(爆)

中村は道路からちょっと入った所にあったのでわかりにくかったがなんとか到着。

富さんが地元の人に聞いた情報によると「なるべく汚いうどん屋がうまい」とのこと。

この「中村」は綺麗過ぎる!なにかある!

やっぱりあった。

店のオヤジの説明がくどいのである。「醤油は濃いめだからあまり掛けないように」とか

なんだら、かんだら、とにかくうるさい!

まあ俺たちはもっとうるさかったから互角か?

女の子が「この人達とは他人の振りをしていよう」と言ったのも納得できる(爆)

さすがに3軒はしごして、みなのお腹は破裂しそう。

どこが旨かったかの話でやはり日の出製麺所が一番人気だった。

でも富さんだけは坂出山下うどんだと。

うどんだけでは無く店の雰囲気(きたなさ)、黙々と働くおばちゃんの態度が好印象だったそうな。

やはり富さんはただ者ではないと、改めて思った。

サイテーオヤジではあるが( ̄m ̄)ぷ

その後お酒を買いに「お酒激安」と看板に書いてある酒屋に行ったが全然安くないので、庶民の味方ジャスコに一同で行くのであった。

ジャスコで一番最初にうどんを買った。

みんなあきれていたが「夜になったらまた食べたくなるんだよ」と。

力兄ぃから電話があったのは13時ころ。

もう着いて飲んでいるだろうなと思っていたが、帰ると。。。。

「コラ〜!、ゲスト待たせて遊んどったらイカンよ」

 つーか、俺ら兄ぃよりずっと遠くから来ているんですけど。

ま、兄ぃは何処に行ってもゲストって事には間違いないから良いですけど(なぜか敬語)

そのうち愛知の杉さんも到着した。杉さんとも久々である。

その夜の宴会のメインディッシュはよっさんが作った豚汁。

俺も食材は用意したが結局何も作らず、俺のうどんは豚汁の具となって若い奴らの腹の中に収まるのだった。

19歳だというコースケは秋田から4日も掛けてやってきた。

国産アメリカンに乗っていたがVIBESにはどうしてもハーレーで来たかったと。

「VIBESデビューなんですよ!」と嬉しそう。

今回ショベルのFLHを手に入れて走って来たそうな。

念願かなって良かったな。

彼の言葉で「ツインカムのハーレーは選択肢になかった」と。

前の俺だったらその言葉にちょっとキレたかもしれないが、やはり人それぞれの考え方があるから

「良いんじゃないの、俺はツインカムに乗っているけど」と微笑んだ俺はやっぱ大人だなぁ。

若い人達に取ってショベルはやはりあこがれの的なんだろうな。

俺にはちょっと理解出来ないがバイクの楽しみ方はその人よって様々だからね。

まあ、俺はツインカムのハーレーも、水冷のハーレーも有りだと思うよ。

その日は広島のYAS、地元高松のひろりん、東京のあきらとも会えた。

この四国の地で彼らと会えるのもバイクに乗ってるおかげだな。

一緒に飲む時間が無かったのは残念ではあるが、また今度。

せっかく来たのでショップでも散策しようと歩いていたら、キャシーに会った。

なんでも今回は一人で来たそうだ。

岐阜のハッチも顔を見せたので俺たちのサイトに遊びに来た。

キャシーと飲むのも久しぶりだね。

その夜も多いに盛り上がり、いつものように椅子で沈没する俺だった。

 

10月10日(月)

VIBES最終日。

今日はもう帰るだけだ。

夕べの酒が少し残っているが割合早くに目が覚めた。

今日も天気は良さそうだ。

テントの撤収、片づけと、てきぱき済ませ、混雑を回避して集合写真の前に帰ることにした。

帰りは山陽道経由で一路新潟を目指す予定。

ANDYとジャイ、よっさん達も途中までは一緒にと。

俺とジャイのガソリンタンクは空っぽに近かったので入れていこうと思ったが、力兄ぃが

「高速に乗ったすぐにSAがあるからそこで入れると良いよ」

俺とジャイとで先に出発する。

広い会場から抜けるにはかなりの時間が掛かるが、にんじん棒を持ったスタッフの人達が思いっきりの笑顔で送ってくれる。

俺も思いっきり手を振って答える。

やっぱりバイクで走ってきて良かったと思える瞬間だ。

坂出北ICで乗る予定が何故かまた坂出まで走ってしまうのは何故だろう?

地図を見ないで勘だけで走るからだなきっと(笑)

快晴の瀬戸大橋は風もさわやかで気持ちが良いったらありゃしない。

すごそこって言ったら与島のパーキングだなと思い、入るが・・・・・

「兄〜〜〜ぃスタンドなんて無いっすよ〜」

その後山陽道に入るまでスタンドは一軒もなく、リザーブまでいって冷や汗を掻いた事など、兄ぃは知る余地もなかった。

名神は思いの外スムーズであっという間に琵琶湖まで。

竜王でジャイと別れる。

「ジャイ、今度はかたぎやで会おう!」

多賀SA手前でぽつぽつ当たって来た。

西の空は明るいので、みんなはカッパを着ようかどうかと思案顔。

俺は迷わず当然のごとく着始めると、みんなも続いて・・・・

5分後案の定、大粒の雨が落ちてきた。

やっぱりな(笑)

米原JCでよっさん達と別れANDYと二人旅。

ANDYとハーレーで走るのは久しぶりだが、彼と走るとなんだか落ち着く。

今まで何度も一緒に旅をしているせいだろうな。

最近は4発ばっかり乗っていて、一緒に走る機会がなかなか無かったんだが。

北陸道に入って100Kmごとに休憩するペースで順調に走る。

小矢部SAで休憩していたらばったりGibsonに会った。

彼は舞鶴自動車道を通り日本海周りで来たそうな。

やはり車だったらそっちの方が早いんだね。

米山SA近くで前を走るANDYがぐらっと左側に。

やべ〜居眠りか?

でもなんとか持ちなおして米山SAに到着。

「少し休んで行く」とANDYが言ったので、ここで別れ下道で帰ることにした。

21時30分頃無事帰宅、母親の言葉によれば凄く嬉しそうな顔で帰って来たそうな。

 

よっぽど今回のVIBESが楽しかったんだなきっと! 

3日間過ごした仲間達に感謝!