掲載 2003.11.29

NHKは遂に日本薄謝協会から日本白○協会に変身か?

川村 英司

 たまたまテレヴィのスイッチを入れたらNHK学校合唱コンクール小学校の部が放送されていましたのでこの頃の子供達の話し方、歌い方の不自然さがとても気になっていたので聴いてみました。翌日も興味が湧いてきたので中学校、高校の部も少しだけ聴きました。

 小学校に部は全国から選ばれただけあって案に相違して柔らかな自然な声で歌ってくれたのでホッとすると同時に、この変な声が氾濫する現代に如何に小中学校の教師が子供達に自然な、綺麗な、柔らかい声で歌わせるべく日常努力をされている事かと頭が下がる思いでした。また審査の結果も金賞は私が想像したのと同じでしたので審査員にも敬意を表しますが、ゲスト司会者の声にうんざりし、余興として歌った、小学校の部の浪花節流の歌手と中学校の部のグループサウンズ?(というのでしょうか)、折角の合唱コンクールに華を添えるためにそのような感覚のずれたゲストを招待したNHKの部署のディレクターの○細胞を疑いました。何を考えているのでしょうか?NHKの定款には日本の文化を高める使命は記されていないのでしょうか?あきれ果てました。あきれることは多々ありますが。

 歌い終わったところで客席の生徒の拍手を映し出していましたが、苦々しく思って手を叩かないでいる生徒、人差し指だけで仕方なくいやいや乍ら拍手の代わりをしている生徒の表情から何も分らないのがNHK(日本白○協会)の面々なのでしょう。

 故大宅壮一さんがテレヴィの放映が始まった時(NHKのみの放映)にすかさず「一億総○○化が始まった!」と喝破されましたが、現在はマスコミ、文部科学省一丸となって総○○化に突進しています。政治家も子供の重大犯罪が起きれば口をそろえて「心の教育が大切だ」、「心の教育をしなければ!」と言いますが、学校のカリキュラムに「心の教育」に関する教科が増えた事実はあるでしょうか?むしろ逆で減る傾向ばかりです。教育放送も放送大学も有る筈ですが、それらは全く別物で「一億総○○化を担う」のが総合テレヴィなのでしょうか?

 民放は商売なのでまだ仕方ないでしょう。しかしCMを見て一切その会社の製品を買わなくなった人は僕以外にもいると思います。極言すると「タレントのための馬○番組」と言いたいほどです。勿論NHKならではの番組が全く無いわけではありませんが、大変少ないと感じています。視聴料を有無を言わせずに徴集するのであれば総○○化に逆行する番組が増えてしかるべきでしょう。○○興業の下請けかと思える番組があまりにも多過ぎます。勿論○○興業は利潤を上げるためには一生懸命商売に励むのは結構な事ですが、マスコミにはマスコミとしての良識が無ければなりません。馬○笑いが受けているだけではアメリカの占領政策にいまだに荷担していると言えるでしょう!敗戦後50年以上も経ったのに。

 イギリスのBBCとNHKのFM放送を比較してみれば一目瞭然でしょう。最近はBBCをあまり聴いていませんがかつてはBBCのプログラムを見る度に日本の文化程度を嘆き悲しくなったものです。NHKの猛省を促す次第です。

 話を合唱コンクールに戻しますが、小、中、高等学校を聞いて、高学年になるにつれ段々不自然になっていく声の出し方にひどくガックリしました。実際、大学入学時が最高、段々下手になって卒業、もう少し下手になってコンクール入賞と言われている音楽大学もありますが、50年も前から依然として変わっていないのです。よりひどくなっているかもしれません。それと同じ事が学校合唱コンクールにも現れており、いかにすべきかと考えてしまいました。何故自然な、無理をしないで出している小学生をそのまま伸ばす事が出来ないのでしょうか?

 私も音大で教えていましたが、残念ながら門下によっては1年次で良い線をいっている学生が、本人は上手に進歩していると思っているのでしょうが、年々悪い癖が付いて下手になっている例はかなりの数に上っておりました。

 今回それぞれの学校の練習風景も放映されましたが、ボクシングをするのなら仕方ありませんが、何故腹筋を鍛えると称して腹筋を固くさせるトレーニングをするのでしょう。固くした腹筋では喉を固くするだけで柔らかく伸びのある声は出ません。しかも1,2年上の先輩が仕込むそうです。固くこもった声をパンチのきいた声と喜ぶ層がいる事は事実ですが、響き合わなければ美しいハーモニーは生まれません。邦楽ではなく、洋楽なのです!一度間違った自分の声の聞き方をしてしまうと、自分の声を客観的に聴くことは非常に困難になります。人間の身体の仕組みを知った上で、どのようにしたら美しい自然な響きの声が出るかを研究しなければいけません。訓練は必要ですが、身体や喉を堅くしてしまっては、発声器官、機能は死んだも同然です。何も知らない生徒が間違ったトレーニングを正しいと思って訓練することは大問題なのです。このような間違った練習風景は放映しない欲しいと思いました。

 何はともあれ、何が正しく、何が正しくないのか見極めやすい音楽界になって欲しいものですが、政治の世界でそれが無理なように音楽界も末期的症状になっているのでしょうか?

 NHKの良識とは何でしょう?殆ど総てが芸能番組では困りますし、現代の子供達にも良識の有る層はかなり多いと期待していますし、その層をより良く育てる事こそNHKの使命ではないでしょうか。

良識の働く公共放送になって欲しいものです。