大人の食後酒 アマレット・ディサローノ

 

今回は非常に人気の高いイタリア産のリキュール、

アマレット・ディサローノを取り上げたいと思います。

アーモンドの香りが特長のこのリキュールですが、

原料はアーモンドではなく、杏仁豆腐を作る時と同じ材料

となる杏子の核を使っている事も良く知られています。

 

 

アマレットの歴史は古く、今から約500年前にまでさかのぼります。

1525年、ルネッサンス時代のイタリア、ミラノ北部のサローノ村にある

サンタマリア・デレ・グラツィエ教会の聖堂にキリスト降誕の壁画(フラスコ画)を

書くためにベルナディノ・ルイーニという画家が赴いた事から始まりました。

ベルナルディーノは壁画に描く聖母マリアのモデルとして、滞在していた

宿屋の若く美しい女主人を選びました。

(この女主人の名前は今となってはわかりませんが、当時描かれた絵については

今もサンタマリア教会に残っており、アマレット・ディ・サローノの公式ページでも

見ることが出来ます。余談ですが、このページではアマレットの2000年限定版というものが

紹介されています。日本で入手できるのかどうかはわからないのですが、興味のある品物です。)

この二人の間にはいつしか恋が芽生え、女主人はベルナルディーノに心をこめて作った

甘い香りのリキュールを贈りました。これがアマレットの始まりと言われています。



時代は下って19世紀初頭、サローノ町で食料品店・薬局を経営していたカルロ・ドミニコ・レイナが

このレシピを買い取って復元し、1807年に町で売り出しました。

当時のミラノ地方の銘菓であるアーモンドケーキ、アマレットに香りがそっくりであった為、

リキュールにもアマレット・ディ・サローノ(サローノのアマレット)の名前がつきました。

1817年より本格的に製造が始まったアマレット・ディ・サローノはいまや世界150カ国

に輸出されている人気リキュールとして知られるようになったのです。

 

アマレットは現在日本にも数種類が輸入されていますが、

写真の「アマレット・ディ・サローノ」が元祖になります。

 

アマレットは前述の通り、杏の核(杏仁)を中心に17種類のハーブや果実を配合した

ものとスピリッツ、砂糖をバランスよくブレンドして作ります。

レシピは1525年に作られたオリジナルと変わらないとの事です。

「甘く飲みやすいお酒」のイメージが強く、ソーダやジュースで割ってカクテルにして

どちらかというと男性よりも若い女性に飲まれることが多いアマレットですが、

是非一度ストレートで味わってみて頂きたい逸品です。

品のいい杏仁の香り、そしてバランスの取れた味わいと意外にも

すっと引く甘味と後味。何世紀も飲まれてきたことを感じさせる、

完成度の高い大人のリキュールといえるでしょう。

カクテルはもちろんですが、食後酒としてストレートやロックで、

またコーヒーに入れたりアイスクリームなどのデザートにかけたりと

色々な召し上がり方でお楽しみ頂けると思います。

 

 

定価は3670円ですが、ディスカウントストアではもっと安く(1,000円台)で

入手できると思います。人気・需要も高いため、大抵のお店で目にする事が出来ると思います。

秋の夜長のお供に、1本いかがでしょうか?

 

 

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