テキーラのトップブランド クエルヴォ
今回は特にアメリカで人気上昇中のため、現在品薄による
値上げまで起きているテキーラのトップブランドである
クエルヴォのホワイトテキーラを取り上げたいと思います。
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テキーラの起源は16世紀前半、アステカ族が蒸した竜舌蘭から
生じる液体を発酵させたものを飲んでいた時代から始まります。
スペイン人がメキシコに入った時に、この液体を蒸留させて
作り出したものがテキーラとなったのです。
クエルヴォの始まりは1758年、ホセ・アントニオ・クエルヴォが
スペイン王室から交付金を受け取り、研究を始めた所からになります。
その後、1795年にスペイン王室のカルロスIV世が2代目のホセ・マリア・クエルヴォに
テキーラの商業権を公式に与え、ハリスコ州テキーラ村において、
クエルヴォのブランドが誕生しました。
その後代々クエルヴォ家の子孫が蒸留所を引継ぎ、現在に至っています。
メキシコ国内で普及したクエルヴォのテキーラの評判は
やがて海外にも広がり、1907年のマドリード、1909年のパリなどで
行われた博覧会で賞を受賞し、全世界でも知られるようになりました。
その後カクテルブームなどを経て、世界を代表する酒の一つになっています。
現在、メキシコにあるテキーラメーカーとしてはサウサ社とクエルヴォ社
が2大メーカーと謳われていますが、国内で大きなシェアを持つサウサ社
のテキーラに比べ、クエルヴォ社の製品は海外でよく売られているようです。

クエルヴォの意味はスペイン語で「カラス」です。
現在販売されている製品のラベルには
カラスのロゴマークが配置されています。
現在、クエルヴォのテキーラはメキシコ国内の2カ所の蒸留所で作られています。
製法としてはリュウゼツランの核の部分を取り出して適当な大きさに切り、
蒸しあげて粉砕して出来た液体を蒸留して濾過し、熟成させてテキーラにします。
あるものは樽熟成なしでホワイトテキーラとして瓶詰めされ、
あるものは樽熟成ののちにゴールドテキーラとして出荷されます。
ちなみにクエルヴォ社の創業は当初1800年とされており、同社の
プレミアムテキーラにもクエルヴォ1800の名前がついていましたが、
最近になって1795年と判明、現在は訂正されています。
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クエルヴォ・ホワイトテキーラの定価は1700円です。ディスカウント
ショップなどの実勢価格は1,400〜1,500円程度という所でしょうか。
ジンやウォッカなど、他のホワイトスピリッツに比べると
価格設定が若干高くなっているようです。入手自体はそれほど
困難ではありませんが、2001年2月現在では品薄による
価格高騰の影響が出てしまっているかもしれません。