プレミアムジンの代表格 タンカレー
今回はプレミアムジンとして名が知られているタンカレーを
取り上げたいと思います。
本当はもっと早くご紹介したかったのですがついつい遅くなってしまいました・・・。
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1830年、タンカレーはイギリス・ベッドフォードシャー地方の
3世代に渡る聖職者だったチャールズ・タンカレー(当時20歳)に
よって生み出されました。彼は、先祖の作ったといわれる
エリクサー(霊水・秘薬)に並ぶものを作るという夢を実現したいと考え、
聖職者という職を捨ててロンドンのブルームズベリー地区に
小さな蒸留所を設立しました。
1868年には息子であるチャールズ・ウォー・タンカレーに
事業は引き継がれ、その後1898年に同じジンメーカーである
ゴードン社と合併、世界に進出する基盤を整えました。
1941年、第2次大戦でほぼ全ての蒸留所が破壊されてしまいますが、
焼け残った一部の蒸留所を使い、事業は続けられます。
中でもその時残ったオールドトムと呼ばれる蒸留器は現在でも使用されています。

タンカレーのボトルの特徴ある形は18世紀の消火栓を模した所から来ています。
ボトル中央には封蝋に似た形でTマークの刻印がされていますが、
これは製品を保証するという意味合いでつけられたマークになります。
戦後のカクテルブームと共にタンカレーの名声はさらに高まり、現在に至ります。
2000年には社内最古の蒸留器を使って作成したNo10ブランドを販売開始、
高級路線をひた走っています(これはまたの機会に紹介したいと思います)
タンカレーの原料はそれぞれ吟味されたものになっており、その詳細は
イタリア・トスカーナ地方の契約農家で厳選して収穫されたジュニパーベリー、
ウクライナ・クリミア半島からのコリアンダー、そしてアンゼリカと最高品質の穀物になります。
これらの原料をもとに「予備」・「浄化」・「整流」と3回の蒸留を行い、
最後に前述の蒸留器・オールドトムを使って完成させます。
タンカレーの製法の特徴はこの4回の蒸留にあります。
他のジンに比べるとすっきりとした味わいを持ち、穏やかな
香味を持つタンカレーはBarでカクテルを注文する際に
”タンカレーで”と指定するケースも多いですね。
ケネディ大統領やフランクシナトラの愛飲酒であったという逸話も残っています。
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さて、このタンカレーですが、メジャーな銘柄であるため
入手もしやすいでしょう。一般の酒屋さん、デパート、
ディスカウントショップなど、わりとどこでも手に入ると思います。
定価は2000円ですが、ディスカウントショップでは1500円〜1700円
程度で入手できるでしょう。
ジントニックやジンリッキーを作るのに一味違ったカクテルが
出来ると思いますので、一度試してみてはいかがでしょうか?