プレミアム    
ボトックス

 
ボトックスとは
 
   ボトックスの歴史は、1977年にアメリカでA.Scott が、ボツリヌス菌から抽出したボツリヌストキシンAを斜視治療に臨床応用したことに始まります。これはボツリヌストキシンAの数ヶ月持続する筋肉弛緩作用を利用したものです。
 その後アメリカ・アラガン社がボツリヌストキシンAをボトックス
(R)として商品化し、眼瞼痙攣・片側顔面麻痺・痙性斜頚などの治療薬としてFDA(米食品医薬品局)の認可を受けて販売を開始しました。そして、1996年には日本でも承認販売されています。
 その後、中国や韓国などの後発国で作られた類似品が、認知度の高かったボトックスの名称で販路を広げたため、今ではボトックスが
ボツリヌストキシンAの一般名として用いらるようになっています。
 
ボトックス発売当初は、適応外使用や過量投与が原因と思われる、呼吸障害を来たした例が報告されました。
 このためボトックスを使用する医師には、資格更新制の定期的な講習会受講が義務化され、有資格医師のみにボトックスが販売される制度が作られました。
 アメリカFDAおよび日本の厚生労働省で認可承認を受けているのは、アラガン社のボトックス(R)だけですので、類似品がこのような厳しい管理下にあるかどうかは不明です。
 
 
なぜプレミアムなのか
 
   アラガン社のボトックス(R)は2002年にシワ治療薬としてFDAの承認を受けました。
 日本では2009年にボトックスビスタ(R)注用50単位が「65歳未満の成人における眉間の表情じわ」の治療薬として、厚生労働省に承認されました。私がプレミアムボトックスと呼んでいるのは、このアラガン社のボトックスビスタのことです。
 ボトックスビスタはアメリカと日本の承認薬であること、承認薬として厳しい管理下にあること、分子量が大きく均一なため類似品に比し投与部位から離れた場所に拡散しにくいこと(よって副作用が出にくいこと)、50単位と小分けされているため過量投与事故が起きにくいこと、などの理由から、私はボトックスビスタが類似品に比し極めて高い安全性と有効性があると判断し、プレミアムと呼ぶことにしたのです。
 ボトックスビスタは厳しい管理下にありますので、値段が類似品のほぼ倍になりますが、私は安全を第一にボトックスビスタのみを治療に用いることといたしました。

 
 
 
ボトックスは何に効くのか
 
   ボトックスを顔の皮膚に注入すると、その周辺の表情筋が3から4ヶ月間麻痺します。このことにより表情ジワを消すことができます。具体的には、眉間の表情ジワや、額の横ジワ、目じりのいわゆるカラスの足跡に特に効果があります。
 
 
料金は?
 
   1単位2千4百円(消費税は別)
 目安ですが
   眉間        約6単位    14、400円
   額          約8単位    19,200円
   両側目じり    約12単位    28,800円

2022/10/08