SV・2011−1


 飛騨へ向かう途中にはとても沢山の温泉があります。
松本を抜け、沢渡から上高地入り口までの間,狭いトンネルが連続するエリアに、
特別、気になる温泉があります。
坂巻温泉と言います。

いつも立ち寄ろうと思っているのですけれど、どうしても通り過ぎてしまう。
「あっ!あー、ま、いいか、この次に、、、、」の台詞とともに。
今回も、それだったけれど、意を決しUターンした。
硫黄の香りが今までで最高密度、これは濃い。
湯の花も漂ってはいるのだけれど、実にクリアで透明なお湯。
周りの景色、立地等からしても、完璧な温泉、秘湯と呼んで良いと思う。

立ち寄りでなくて、宿泊してみたい静かなお宿です。



飛騨に到着の翌日はいつもの区間を釣ります。
入渓してすぐに大空振り、スッポ抜けをやらかした。
猫柳の脇に出来た深いチャネル。

クロスで安易に狙ったためのドラグ発生が理由と思われる。アタックは良い型のそれ。
口惜しい。

しかし、活性が高いと気合も入り、どんどん遡行するもパッとしない。

陽射しが降り注ぐ開けた瀬でフライを追う魚影を確認。フライを交換し丁寧にトレースして釣った。
面白いと言えば面白い。
けれど、さっきの空振りと言い、イワナの出方と言い、やっぱりこのあたりはスレてるんだなあ。

もっともっと山へ入らないと無垢なサカナには会えないのかな。



その晩、明日の目当てを考えてみるが、やはり、あの空振りが気になる。
あれが出ればそれで完了でいいかなと、他のエリアと朝まで迷い結局直行。

アプローチの改善は単純。完全アップストリームにするということだけ。
チャネルの吐き出しに在る大岩の背後から狙う。
システムは7ft、#3、セブンスリー、15ftリーダー、ティッペットは6xでフライは#16の半沈系。

一番濃い、昨日の筋に投入。
フライの通過中、その右横10センチに三角頭を出すライズを確認。
「おわ!ちょっとフライがデカイかな」と一瞬思ったけれど、タイミング優先!とライズの筋に再度投入。
まさにドンピシャでヒット。「おお!完璧っ!;;」、狂喜。
28センチあります。
しかし、片方、胸鰭が欠損し、その痕跡を残す放流魚。
その他はかなり良い状態なので、再生時間は充分だったと思われます。
 欠損の程度によっては回復再生は不可能な部分もあるのだと言う事でしょうか。

うーん、戦略的、ストーリー的には完璧、サイズも言うこと無いのだけれども、このシミはでかいなあ。
まあ、でも良いか、これも釣りだわね。(他の体があんまり良いので、もう一枚;;;;))

お盆でお墓参りもしますので、久しぶりに高山の実家へ、古い町並みを家族で散歩します。
こんなことが無いと飛騨へいってもこうゆう街中を歩くことがない。

なかなか新鮮ですが、随分騒がしくなってますねえ。
あの手この手で、エコノミック花盛りですわ。あはは。