the day after X-day


 昨日,この地に,女神が舞い降りたのです。

少しでも、その余韻に触れたくて、川原に立ったのが7:30。
魚が現れるのを、じっと待つことにしました。


でも、こんな風に、じっとするのなんて、もう随分と久しぶりのことです。
案の定、さっそくソワソワしだしてしまったのですが、しかし、ここを離れるわけには行かない。
ということで、携帯を取り出し、ネットサーフィンを始めることにしました。
目線は川面と携帯画面を行ったり来たり。
老眼なんで近くはメガネをはずし、川面はメガネをかけて、
チラチラチラチラ、、魚のサイトとウエブサイトでダブルサイトフィッシングということです。

うう、眼が、頭が、痛くなってきた。気持ちも悪くなってきた。
こうゆうことをやってはいけません。

だいたいにおいて、お魚さんに失礼です。まったく釣れる気もしません。
幸運はこうゆう奴には、やってくるはずがないのです。
いかん、いかん。
で、待つこと90分!もういけない。
ライズが始まらない。いよいよ時間的に限界です。
どばっと立ち上がって、小岩に登って魚を探し出したら、居た!

対岸のバンク際10センチ位のところにボーッと浮いている。
あっこれだ、、、kちゃん達が言っていた魚だ。

あ!ライズした。
でも、妙にド散発です。
時折、薄っすらライズが活発になり、フライを投入するとコイツ、
フッと身をかわす。オロッ!

フライを換えて、ティペットも替えて試してみても、時たま、チラッと反応するだけで
見にはこない。
同じところを流していると、1m程下がって、やや水深も深めで定位してしまう。
明らかに、嫌がっています。
ウームッ!

この状態をベースに、15分ほど浮いたままノーライズだったり、5〜10分程も
まったく見えなくなってしまって、そしていつのまにか戻って来たり、
またちょっとだけライズしたり、が2時間程も続いた。
何度か、あきらめて移動しようかとも思った。

そうしていたら、なんとなくライズが左右に振れだした。
よおし。

バンクギリギリでプツンとライズした奴が、こちらに向きなおり、戻ろうとした時、
私のフライが丁度そこに、、、、、、スー、パクッ、、グニャクリ、グニャクリ!!
パニクッたヤマメはバンクに潜り込もうと突進。そうはさせじと、
こっちも踏ん張る。
ゆっくり引っ張り出す。また突進する。ギュンギュン、クリクリッ!
こっちも対岸に近ずくが、張り出した枝にロッドが当たりそうで危ない。
角度を変えながら、魚とティップを交互に確認する。

ヤマメの顔が水面に上がる。ネットを近ずける。また走しる。ひや〜;;

心を整えて、ネットもテニスラケットにようにならないように、整えなおして、
ヘッドファーストで、ゆっくりと、ゆっくりとランディング

全く、ひさびさのライズな一日でした。
ヤマメたちの功労をねぎらい、昨日の分も御礼を言い、本日早上がりです。

自宅に戻って、東京の夕暮れを眺めながら冷凍庫で冷やしたビールを
ゴキュゴキュゴキュ、、、、プハッ!
昨日の皆様に感謝しながら押し頂く一杯は最高です。
ああ、まるで恩寵が空から降ってくるみたいだ。

昨日舞い降りた女神、釣聖の方々も、そろそろこの夕空に向かって飛び立つ頃です。
いずれ御目通りいただく日が来ることを祈念して、もう一本!シュポッ!!