江戸東京たてもの園


私の大学入学直後からお世話になっている先輩(といっても10歳年長)が
年始めより3月1日までのあいだ東京、小金井市の江戸東京たてもの園にて
展示会を開いておられまして、夫婦で出かけて来ました。

小金井市まで、下道をトコトコと走ってまいります。
武蔵野の景色はどこかのどかで、学校もたくさんあります。
畑、空き地、懐かしい風景がイッパイです。

小金井公園の中にこの江戸東京たてもの園はありますが、この小金井公園が
また素晴しい。
空気も代々木公園や、新宿御苑とちがってとても澄んでいますし、樹齢の経た
並木は重厚でもあります。
こちらが江戸東京たてもの園、正面観。
会場は入り口近くに展示室がありまして、右側が近代東京の街の復刻モノ。
左側が移転された名家の現物達。

上図は銭湯の玄関。
下図は風呂に入ったところ。
蒲団が干してある文化住宅や、本屋、金物屋、駄菓子屋なんぞが、しつらえてあります。
そして、ここの出店の”豚汁”がゼッピン!
49年生きて来て、ダントツのトン汁でした。
これだけを目当てにして出かけて来ても良い!というほどの味でしたよ。
一杯、300円也、素晴しい!!
豚汁たべて、水飴を買って、夫婦でペロペロ食べながら散歩をしていたら、
偶然、小道のあっちから例の先輩ご夫妻がこちらに向かってやってきた。
「あー!!なんでー??」って久しぶりの再会で、伴竹ははしゃぎまわり、
さっそく展示場へ参ります。

先輩は建築物が好きで、東京が好きで、その名建築、思い出の建物の取り壊し後の
カケラを収集し続けておられます。

私の大学時代、先輩のアパートは私のアパートと至近距離にあり(神楽坂)、
二日とあけず遊びにいっていた。

ちょっとしたドラマ”俺たちの旅”みたいな日々を送ることが出来た。
引きもきらずに友人たちが入れ替わり立ち代りやってきて、仕事のことや、将来のこと
夢のこと、人生のこと、ひょっとすると哲学的なことやなんかも、夜通し話していた。
伴竹にとっては非常に大切で、楽しい時代でありました。

話し合って、飲んでいた、その周りに沢山のカケラ達が一緒に居た。
展覧会にカケラのオーナー直々に案内していただいたのですが、勝手知ったる
といったところで、私の嫁に、私が解説したりしてました。

当時はそれほど興味をそそられなかったのですが、すこし長く生きてくると
これらの味わいがちょっとだけ解ってきたように感じます。
そのカケラへの、いわれ、因縁、歴史的背景、事件、その後の展開、等など、
想像は頭脳のなかで飛び回り、どの時代へも、どの地へも、どの人へも
自由に思いを馳せることが出来きるんです。
ここはとっても素敵なところです。
展示については私にとって特別なものなのですが、そこを差っ引いても、きっと面白いはず。
他の施設も味わい深ものですし、これが例の素敵な公園の中に据えられているわけです。
夜はそのまま当家へ、われらが神楽坂へ、。
32年前、18才の私がビールを先輩のグラスに注いでいた。その先輩の持つグラスへ
わたしの息子(13才)が今、ビールを注いでいる。

東京駅へ向かうドライブは建物のお話、解説をしながらのもの。これは昔とおんなじ。
「あああ、こんなに東京が変わっている、全然気がつかなかった、、、。」

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