岡山県笠岡市北木島

平成12年9月15〜16日 ばんち


台風の余波が残る週末の金曜日。今週も南紀!と決めていたところに携帯電話が鳴った。クラブの会長からである。
会長: 「今週はどこ行くんや?久しぶりに瀬戸内行かへんか?」
ば:  「今週も和歌山へ行こうと思てます。そろそろイケルはずやし・・・」
会長: 「そうか、がんばれよ」
こんなやりとりの電話を切った後、冷静に考えた。
『いや待てよ、予報では南東の風10mいうとるし、出張帰りのお湯氏によると空から見た和歌山の海は濁ってたらしいし・・・それにちょっと風邪ぎみやし・・・』
気が付けば、翌日の午後岡山方面へ山陽道をひた走る車中の人となっていた。
笠岡の港を午後2時半に出発するフェリーに車を積み込み、一路北木島へ。天気は雨、海面は白波、そしてニゴリもかなりある。
『あ〜、これではアナゴの入れ食いかな?』
約45分で豊浦港に到着。早速、目的の釣り場へ車を走らせる。ポイントに到着し、会長・副会長と共に海をのぞき込むと、思っていた程ニゴリはなく、ホッとひと安心。少しは期待できそうである。
明るいうちから、雨の中3人並んで竿出し。まずはキスでも、とマムシ・青虫を付けて遠近投げ分け、アタリを待つ。
早速、遠投の竿にコンコンというアタリ。軽くアワセて巻き取ると、30a級のシログチ。
以後、このクラスが頻繁にかかってくる。そして、時たま針が残っていない仕掛けが返ってくる。正体はフグである。しばらくして、K副会長が針にかかったフグをぶら下げてこちらにやってきた。なんでまた・・・と思ってよく見ると、フグはフグでも、トラフグではあ〜りませんか!
『こんなフグなら大歓迎!帰りに小料理屋のO氏のところに寄って高く売れるデ』と、ウナギ針に交換しマムシをいつもより多く付けて投入を繰り返す。が、意に反して釣れるのはシログチばかり。世の中そんなに甘くないのであった。
そうこうしているうちに辺りが暗くなり、竿先ライトを装着、餌も全てチロリに交換。さぁ、期待の夜釣りへ突入である。
午後7時頃、隣で釣っている会長の動きが何やらあわただしい。近寄って見に行くと・・・
「釣れてるか?今、ニベが入れ食いやで〜!」
『なんですと?こちらはシログチばかりなのに・・・・』
こちらにも回って来てくれ、祈りながら竿先を見ていると・・・「ジーッ」と勢いよくドラグが回転。これはシログチではない。巻き始めると、鯛系の魚のようなシメ込みはないが、確かな重量感。足元まで来てようやく2、3回シメ込む。
足元に姿を見せたのはまぎれもない、ニベ。そのまま引き抜き、暴れるニベにメジャーをあてると52a。針を外していると別の竿にもアタリ。こちらはやや小ぶりの41.5a。10分後にまたアタリがあり、42a。どうやらこちらにも群れが回遊してきたようである。このあと日付が変わるまでに、51aと49aを追加。が、ここでアタリはぱったりと止んでしまった。
K副会長のほうを見に行くと、アタリは単発とのことで、「なんでやー」とボヤいている。一方の会長はというと、早々にツ抜けを達成した模様。雨が強くなってきたこともあり、車に戻って・・・夢の世界へ。
私は釣り座に戻ってしばらくの間釣りを続けるが、長くは続かず。結局、3人揃って夢の世界へ。
1時間程して目を覚ますと、K氏が既に釣りを再開している。聞くと、今しがたニベが4連発できたとのこと。完全に逆転である。『しまった!』急いで釣り座に戻って戦闘再開。するとすぐにアタリがあって、45a級のニベを2匹追加することができた。
それからというもの、夜明け前にセイゴが2匹釣れたのみで、またもシログチの群れに変わってしまったようだ。加えて日が昇ってからは、餌取りが活発に動き出したこともあり、早めに納竿。8時半のフェリーで帰途についた。


釣果
ニベ 41.5 42 44 46 
49 51 52cm
セイゴ