86年5月17日(土)ソワレ,18日(日)
東京文化会館
原作: ウィリアム・シェイクスピア
音楽: セルゲイ・プロコフィエフ
振付・演出: ルドルフ・ヌレエフ
装置: エツィオ・フリジェリオ
衣装: エツィオ・フリジェリオ, モロ・パガーノ
照明: ヴァンニオ・ヴァンニ
指揮: ミッシェル・ケヴァル 演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
17日 18日 ジュリエット シルヴィ・ギエム エリザベット・モーラン ロメオ ジャン=イヴ・ロルモー マニュエル・ルグリ マーキューシオ パトリス・バール ジャン=ピエール・フランケッティ ティボルト シリル・アタナソフ ジャン=マリ・ディディエール パリス ジェラール・クロデル ステファヌ・プランス ベンヴォリオ ステファヌ・プランス ウィルフリード・ロモリ ローザライン クロティルド・ヴァイエ 乳母 アニー・カルボネル ロレンス神父 アラン・マルティ キャピュレット夫人 ネリ・ゴルリア キャピュレット卿 ジョスラン・ボセ モンタギュー夫人 ローランス・ドゥビア モンタギュー卿 シリル・フルーリ
さて,バレエとは面白いものだと知った私は,早速東京までバレエを見にいってしまいました。
ルドルフ・ヌレエフの名前くらいは知っていたので,この有名な方が踊るらしい公演があり,地元には来ないようだったので・・・。
記憶1
ヌレエフは踊らなかった(笑)。
16日の初日だけマキューシオを踊ったらしいです。ハンブルクの公演を見た時点で,バレエとはダブルキャスト,トリプルキャストのものらしいとは気付いていたけれど,東京ならいいキャストに違いない,2回通えば1回は当たるだろうとノンキに構えていたのよ。だいたい,50歳近い方だなどとは知らなかったしー。
記憶2
全体の陰鬱な雰囲気に驚く。
お芝居は見たことがあったのですが・・・。うーん,ヌレエフ版はこのときしか舞台では見たことがないけれど,やはり暗いですよね? でも,初めて見た印象が強いせいかしら,私は,今でも,ヌレエフ版が一番好きです。
記憶3
バレエとは,わかりやすいものだ。
モンタギュー家が緑系,キャピュレット家が赤系の衣装でした。一目瞭然で初心者にもわかりやすく,ありがたかったです。
記憶4
音楽が気に入った。
プロコフィエフのこの音楽は,ドラマチックで重厚で,とてもステキ。特に,舞踏会の場面の曲は,このとき以来,一番のお気に入りです。
記憶5
ラブシーンが濃厚で仰天した。
ロメオ追放前の寝室のシーンで,舞台の上にベッドがあるというだけで,たまげてしまった私・・・。
バレエの愛情表現も,新鮮でした。整理して言えば,「濃厚でありながら洗練された表現が可能なのだな。具体的でありながら抽象的だ。」と思ったのでしょうね。当時は,自分でもよくわからなくて,「演劇だと生々しすぎる。バレエっていいなー」という感じでしたが。
記憶6
アタナソフのティボルト♪♪♪(17日)
ギエムは美しかったし,ロルモーもステキだったけれど,ティボルトが出てくると,彼ばかり見ていました。
ただの乱暴者ではなくて,苦みばしったかっこいい男でした〜♪ しかも,プログラムに載っていた「春の祭典」の写真がまたよかったの。
後日,この方は,この公演を最後に定年を迎えたと知って,それはそれは残念に思ったものです。
記憶7
ルグリのロメオ♪(18日)
若々しくて,とてもステキでした。(実際若かったのよね。)
モーランも小柄でほっそりして(←と記憶している・・・)かわいらしかったし。
今回改めてプログラムを眺めて,しみじみしました。
マーキューシオの友人の中にはリオネル・ドラノエ,ジュリエットの友人の中にはデルフィーヌ・ムッサン,カロル・アルボなどの名前が・・・。
しかし,アタナソフといいルグリといい,私ってそもそもの最初から,男性ダンサーばかり見ていたのねえ(笑)。
(02.3.1)
04.01.01から