シンデレラ(井上バレエ団)

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01年7月21日(土)

メルパルクホール

 

音楽:S.プロコフィエフ

振付:関直人

美術・衣装:ピーター・ファーマー

照明:古賀満作

指揮:堤俊作  演奏:ロイヤルメトロポリタン管弦楽団

シンデレラ:島田衣子  王子:クリスチャン・ムジル

仙女:鶴見未穂子

継母:上原まゆみ  姉娘:真島茂樹  妹娘:柴田英悟

春の精:泉田利香  夏の精:小高絵美子  秋の精:宮嵜万央里  冬の精:進士梨乃
時の精:萩原美佳

ピエロ:小出顕太郎

スペインの娘:佐藤深雪,横山美樹  アラビアの娘:福沢真理江  アラビアの青年:大谷哲章

 

前日に見た東京シティ・バレエ団とは対照的に,こちらは,正統派のシンデレラ。

そして・・・正統派の「少女の夢」を見せてもらうには,このバレエ団の陣容は苦しいものに思え・・・王道を行くということは険しい道なのだなあ,と思いました・・・ううむ・・・。

 

主演の島田衣子さんは,よかったです。
最近あちこちで名前を聞く方ですが,なるほど,魅力的です。
「ちっちゃくて,ほそーい」のに,2幕の舞踏会では,プリマの格が感じられ,また,ちょっときつめの顔立ちが,貧しい姿のときにはよく似合って,しかも,芯の強さを感じさせてくれました。テクニックも強いようでした。

王子のムジルさんは,ウィーン国立歌劇場バレエの方。
踊りも容姿も(失礼ながら)知名度の低さに相応していましたが,演技もサポートもきちんと行っていましたので,職責は果たした,という感じでしょうか。

お義母さんは女性で,お義姉さんたちは男性。昨日の東京シティとちょうど逆。

継母は,男性が演じると滑稽で,女性が踊るとコワいなあ,と思いました。
シンデレラを引きずり倒して,スカーフをむしりとって,髪をつかんだりするんですよー。(上原さん,名演!)
でも,それだけに,王子と結ばれる場面での,「よかったわね。幸せになるのよ」的演出には「?」・・・。驚きのあまり卒倒するとか,あるいは平謝りするとか,してほしかったわ(笑)。

舞踏会のお姉さんたちのドレスが,胸の開いた女らしいデザインで,そのため,ゴツイ感じが強調されているのが,とてもよかったです。

ピーター・ファーマーの美術と衣装は,幻想的でたいへん美しかったですが,ただ,最後の結婚式で,王子にも白いヘッドドレス(花冠?)をかぶせるのだけは,勘弁してほしかったなあ。

(01.11.11)

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