このCDは彼女の活躍した本場上海で製作された様です。
しかしながら、その内容はEMI盤に比べて劣るものです。
ジャケットに周璇原声と書いてあり、確かに声は彼女の物
ですが、伴奏が上海交響楽団小楽隊の新しい録音に入れ
替わっています。
つまり歌は周璇の声を使い、伴奏だけアフレコしたものです。
しかし、残念ながら伴奏に合わせるために歌のスピードを変
えてあったり、歌に合わせる為に妙にぎこちない伴奏だった
りと、内容は芳しいものではないような感じです。

この操作は多分カラオケで使えるように録音をしなおしたのだ
と思います。

しかし原曲の雰囲気が失われてしまったような残念な仕上が
りです。
黎錦光編集となっていますが、彼がこんな愚かなことに手を貸
したとすれば非常に残念な気がします。

このCDは1、2集があるようですが、お勧めは出来ないもので
す。
中国本土ではこのバージョンが大勢を占めているのではないか
と思いますが、このタイプしか持っていない方は、ぜひ前述の
EMI系の音源で聞きなおすことをお勧めいたします。

中国唱片上海公司 SCD-039