ここではいくつかの香港国際映画節の本をご紹介いたします。

　　　「六十年代粤語電影回顧」
　　　この本は１９８２年の第６回香港国際電影節の特集本
　　　として作成されました。その後６０年代回顧ブームをうけ
　　　１９９６年に再版されたものです。
　　　内容は６０年代の香港で作られた広東語映画に関する
　　　資料、関係者のインタビュー、俳優のバイオグラフィー
　　　映画節で上映された映画の内容などで、珍しい写真も
　　　掲載されています。
　　　
　　　「六十年代粤語電影回顧」
　　　香港市政局発行　初版１９８２年　　改訂版１９９６年　　　
　　　ＨＫ＄４５（１９９６年版）
　　　１９０ページ　中、英文

　　　「國語片與時代曲」（四十至六十年代）
　　　この本は１９９３年の第１７回香港国際電影節の
　　　特集本です。
　　　内容は１９４０年代から１９６０９年までの香港製作
　　　の国語映画とその挿入曲についての資料集です。
　　　特に重要なことは巻末に１９４０年の「白雲故郷」か
　　　ら１９６９年の「大盗歌王」までの映画３２８編につい
　　　て題名、監督、主演、挿入歌、歌手等が中、英文で
　　　リストアップされていることです。
　　　もちろん音楽映画だけですので、すべての映画の資
　　　料とはなりませんが、特に國語歌謡と映画の関係に
　　　ついては非常に貴重な資料だと思います。

　　　香港市政局発行　　１９９３年　ＨＫ＄４０
　　　１５２ページ　　中、英文

　　「香港−上海：電影雙城」
　　この本は１９９４年の第１８回香港国際電影節の特集本
　　として作成されました。
　　内容は１９３０年代から１９５０年代までの上海、香港映画
　　の回顧です。この中では「香港では日本の占領時代には
　　一片の映画も作られなかった」とかかれている一方で
　　淪陥時期の上海映画はひとつの「黄金時代」であったと
　　（これはあまり皮肉ではないようです）も書かれている
　　部分も有ります。また日本と関係の深かった張善「王昆」
　　の奥さん童月娟の聞書き等も収録されています。

　　「香港−上海：電影雙城」
　　香港市政局発行　　１９９４年　　ＨＫ＄４４　
　　１５５ページ　中、英文

以上３冊はいずれも香港国際電影節の資料として作成されたものです。
また３冊とも昨年から今年にかけて、香港の商務印書館で購入しました
のでまだ現在でも入手可能だと思われます。

次に香港電影節について簡単にご紹介いたします。
香港電影節は１９７７年から始まった香港最大の映画フェスティバルです
現在は毎年４月に約半月間香港の各文化施設を会場として、映画の上映
はもとより、展示会、講演会なども行われるというものです。
毎年テーマがありそれに基づいて多くの映画が上映されます。
ちなみに今年の映画節のホームページは
http://www.hkiff.com.hk/
ですので興味の有る方はぜひご覧になってください。

香港映画節カタログ一覧