SEIKO SpeedMaster 7A28-7100

世界初のクォーツ式クロノグラフ、初代セイコースピードマスター。鮮やかな赤青ベゼル、いわゆるペプシカラー。セイコーの機械式クロノグラフは「スピードタイマー」を名乗っていたけど、クオーツになって「スピードマスター」とモデル名が変更された。
SEIKO SpeedMaster 7A28-7100

搭載するムーブメント"7A28"は世界初のアナログ表示を実現したクォーツ式クロノグラフムーブメント。7A28を搭載するこのスピードマスターはメインのストップウォッチ機能の他に、時刻表示、カウンター、タキメータを備えている。ストップウォッチ機能は5/100秒計測、30分計。


ケース厚は10mmと、機械式のスピードタイマーに比べるとかなり薄い。機械式ムーブメントでは考えられない薄さで、登場当時はかなりのインパクトがあったのではないかと思う。文字盤が奥まっていることもあって、実際のケースの厚み以上に薄く見える。ケース径は40mmと少し大きめで、クロノグラフとしては存在感があって丁度いいサイズだと思う。


ブレスはシートメタルをプレスして作られている。ペラペラでイマイチ高級感はないんだけど、当時の国産時計はこのモデルに限らずどれも似たようなチープなブレスだったと思う。


ヘルメットのマークが刻印さたスピードマスター専用の三つ折れ。つや消し処理が施されていて中々カッコいい。


右のダイヤルが5/100秒計で、赤い針が1秒間に1回転する。通常の時計の秒針にあたる大きな針がストップウォッチの秒針として機能し、その秒針が1回転すると左の30分計の針が一つ進む。中央下のダイヤルは通常の時計の秒針。クロノグラフとしての視認性は高く、ホワイトのスモールダイヤルがスポーティ。夜光塗料はトリチウム。


7A28シリーズの愛用者カード。料金受取人払いのはがきの差出有効期間は「昭和59年1月24日まで」となっている。


7A28シリーズの取扱説明書。購入当時で既に絶版だったけど、新品と同様に保証も付けてくれた。


このスピードマスターは1983年発売と結構古いモデルなのでリアルタイムで買うことは出来なかったんだけど、大学時代には雑誌でこの時計の存在は知っていた。だけど当時は今のようにアンティークウォッチを気軽に買えるような環境はなかったので、雑誌で眺めるだけだった。そんな1992年10月、学生時代を過ごした福岡県飯塚市の老舗時計店のショーウインドウの片隅に売れ残っていたスピードマスターを発見。既に7T52を買った後だったんだけど、迷わず購入。


クロノグラフ秒針のデザインは10年後に発表された7T52でも採用されているんだよね。セイコーもなかなか粋なことをするもんだ(^^)

左 7A28-7100、右 7T52-7A30

<主な仕様>
水晶振動数: 32,768Hz
携帯精度: ±15秒/月
駆動方式: ステップモーター4個
電池寿命: 2年(BLD付き)
防水性能: 10気圧防水
クロノグラフ機能: 1/100秒・12時間計(CG針デモンストレーション機能)
生産国: 日本