Ambassadeur 4600C5 MAG-X

グリーンメタリックのパーミングカップが美しいアブアンバサダー 4600C5 MAG-X。このモデルは自動遠心ブレーキを搭載した4600Cにマグネットブレーキを搭載した珍しいハイブリッドモデル。マグブレーキ付きだけど美しいパーミングカップのデザインはそのままで、4600CB時代からのシルエットに変わりないのが○。


その昔、4600FL MAGというグラファイトボディにマグネットブレーキを備えた全国の中学生憧れのABU?が存在してたんだけど、俺には高くて手が出なかった。当時のABUは最新のUltraMagシリーズと、アルミのパーミングカップが特徴的なトラディショナルな丸型モデルの二本立て。マグネットブレーキが欲しいんだけど、ABUは丸い方がかっこいいという事実との狭間で深く悩んでいた俺。社会人になってマグネットブレーキ搭載の丸型アンバサダーをみてリアクションバイト (パクッ)


このリールはアメリカで'02年に購入したもので、たぶんニポン未発表のモデル。ステンレス5ボールベアリングらしいんだけど、どこにベアリングが5つも入っているのかは知らん(笑)。これが実に良く出来ていて、俺がこれまで使ってきたABUの歴代モデルの中でも1、2の飛距離。まぁ歴代といっても古いのばっかだけどね(^^)


肉抜きされたアルミハンドルは、値段以上のかなり贅沢な作り。それもその筈、アメリカではモラムシリーズは発売されておらず、これが事実上ABUの最高級モデルだった。購入価格は98ドル+Taxで、日本では最廉価版でも不思議ではない値段(^^;


遠心ブレーキの軽量ルアーの投げにくさと、マグネットブレーキの飛距離のハンデを備えているんぢゃないかと半信半疑で買ったんだけど(笑)、使ってみて大満足。遠心ブレーキの初期制動とマグネットブレーキの軽量ルアーの遠投性がバランスされていて、まさにいいトコ取り。

ちなみに俺のマグネットブレーキの常用域は2から4の間。向かい風が強いときは5も使うが、これだとクラッシュは避けられるがじぇんじぇん飛ばん。2は無風状態でペンシルベイトを遠投するときに使用する。個体差も個人差もあると思うけど、俺の場合これ以上ブレーキを緩めると100%クラッシュ。


スプールに取り付けられた遠心ブレーキのウエイト、最近のABUとの違いは良く分かん(笑)。しかしこの遠心ブレーキのセッティングが絶妙らしく、マグネットブレーキ無しではクラッシュが避けられないというかなり弱めの設定。マグネットブレーキを中ほどからクラッシュする寸前まで徐々に弱めていくことで、限界の飛距離が引き出す。腕力にモノを言わせて「びゅん」と重いルアーを遠投するこれまでのABUとは違う使用感。


学生時代はスピードスティックのグリップが疲労破断するまでサルの如く遠投大会に狂じたもんだけど、さすがに最近は軽く振って遠くまで飛ぶこのリールがとっても有難く思える。あと大きく振りかぶれないカヌーでも大活躍。

マグネットブレーキの構造はいたって簡単、ブレーキを強くすると磁石がスプールに近づいてブレーキを掛けるというもの。ただし、ブレーキの調整ダイヤルとマグネットの位置は非線形。基本的にUltraMagやバンタム250SGと同じ構造で、シンプルで信頼性も高い。


その昔、ダイワはマグサーボと称してマグネットカップリングの相を変えてブレーキの効きを調整してたけど、シンプルな250SGの方が明らかによく飛んだ。マグサーボSS-ACに至っては、ブレーキを最弱の0に調整してもクラッシュしないという驚きの特徴を備えていたっけ(笑)。

こいつの登場とともに、バンタムマグプラス250SGは完全に引退。 ...まだ使ってたの(^^;