Bantam 100EX

シマノバンタム 100EX。1978年カタログ登場と、シマノ製ベイトリールでは初期の部類で、'70年代のリファレンスモデル。時々パーミングカップ脇のスイッチが取れている100EXを見掛けるけど、もちろんこれは完品。この青みがかったアルミの質感がたまらんねぇ、現在のベイトリールにはない高級感(^^)
Shimano Bantam 100EX

俺が釣りを始めた'83年当時でも既に絶版で、友人がおじさんとから貰ったという、壊れたやつぐらいしか実物を手にする機会はなかった。

...時は流れて'86頃、釣具屋さんに売れ残りの在庫があるから2万円でどうだと声を掛けられたことがあったのだが、高いのでやめた記憶がある。後にひじょーに後悔したんだよね...


ウッドハンドルと青みがかったメタルボディは、類い希なる存在感を醸し出す。離れたところからでも一目で100EXと分かるそのアピアランス、最近のリールでは少なくなったね。

うぅん、それにしても美しい... (ため息)


そう言えばダイワのマグサーボSSシリーズにもウッドハンドルが奢られていたけど、あれも100EXにならったものだったのかもしれないね。でもSSで豪華なのはハンドルノブだけで、ボディは黒塗装+プラスチックで高級とは程遠い仕上がりだった。当時、ABUに真っ向勝負を挑んだリールは、100EXをおいて他には無かったのだ。俺のシマノ好きは、もちろんこの100EXから始まった。


日本バスフィッシングの黎明期、このような気合の入ったリールを生み出すシマノの姿勢には頭が下がる思いだ。まぁ、セールスのメインターゲットは海外(アメリカ)だったんだろうけどね。


パーミングカップを含め、多くの部品がアルミパーツで構成されており、質感を高めるのに一役買っている。これだけ金属パーツを多用しながら238グラムという超軽量に仕上がっているのは、アルミパーツの多用によるため。樹脂製のパーミングカップを備えた'82年登場のマグプラス250SG(245グラム)より軽量。
 

なんとステンレスボールベアリングが収まっているフレーム部分(写真)もアルミマシンカット加工。アルミ好きの俺には答えられんね、精度の高い加工はスプールの滑らかな回転に一役買っている。当時のABUに優るとも劣らない加工精度と質感は、後のカルカッタの出現を予感させる出来映え。


今のリールと比べるとサミングバーが高く、オフセットのあるガングリップにマッチする。そう、俺の愛用しているFujiのグリップにベストマッチなのだ。デザイン的にはやっぱシマノの秘宝シリーズやレスタファインのグリップにベストマッチだね、俺は持ってないんだけど(^^;


四半世紀を経ても色褪せぬその魅力、これぞホンモノである証。こんな存在感のあるリールはそうそうは出てこないような気がするね。


この100EXはロサンゼルスの郊外で開かれてた釣具専門のフリーマーケットで発見/購入したもの。箱入りの新品を、なんと当時の定価よりも安い価格でゲット。タマ数が少ないだけに5500Cよりも探すのは難しいと思っていたんだけど、箱入りの新品が見つかるとはさすがアメリカ(^^)
シマノバンタム 100EX