Crazy-Crawler 2120 YRH (Weight 5/8 oz. Length 2-1/2 in)
1940年代製のクレイジークローラ、2ピースリグモデル。ボックスはビッグバスを手にしたオヤジ、通称マンバスボックス。羽は初期モデル特有のアルミ製で、羽を固定している金具はウッド製モデルで一般的に使われているネジ留めタイプ。同梱されているポケットカタログは1946年秋版。日本が戦争に負けてたいへんな時に、アメリカではこんなへんてこなルアーが作られていたとは...

Condition NIB (1998年入手)

ボックス側面の写真。2120YRHというモデル名のスタンプの下に、"PAT RE-ISSUE 22.032"という文字がスタンプされている。モデル番号の2120はスモールサイズのシリーズ番号、YRHはカラーコードを表している。


特徴的な左右の羽で器用に水面をクロールするおなじみのデザイン。キャスト時にははねを閉じて飛距離を稼ぎ、リトリーブ時にははねを開いてクロールするというアイデアは全く脱帽もの。だけどこのアイデアはヘドン社オリジナルのものではなかったらしい。他社の取得したパテントをヘドン社が買い取り、実用的により完成度を高めて1940年にリリースされたのがこのクレイジークローラ。


アルミ製の羽には特許番号と思われる"PAT 1677176"という刻印がある。もう一方の2100YRHの羽はステンレス製だけど、そちらにはなんの刻印もされていない。もう特許が切れていたんだろうか?


前側のフックは現行のヘドンとほぼ同じ形状のサーフェイスリグなんだけど、後ろ側のフックはオールドヘドン特有のツーピースリグが使われている。ツーピースリグはヘドン以外のオールドルアーにも見られるディテイルで、フックによるボディの傷を防ぐために工夫されたもの。


アクションはウッドらしいゆっくりとした水絡みのいいアクション。 ...と言うと聞こえがいいけど、俺的にはプラスチックの方が動きがキビキビしてて好き。もったいないのでこのプラグは使った事は無くて、実践用にはユーズドの2120YRHを入手。