Ai AF Zoom Nikkor 70-210mm F4-5.6S


1987年発売の望遠ズームレンズ。野鳥を撮るのが面白くなってきて、望遠を補強するために2007年にD80用として中古レンズを購入したもの。DXフォーマットで105-315mm相当の望遠ズームレンズとして使用。手持ちのレンズの中で唯一中古で入手したレンズだけど、曇りやカビは無く、鏡胴にもスレ傷の無い美品。写真でも分かると思うけど、見た目はまるで新品並のコンディション。


このレンズは35-135mm/F3.5-4.5ほぼ同じサイズ。デザインも凄く似てるけど、この70-210の方が作りはチープ。ピントリングにはラバーが巻いてあるけど、鏡胴のブツブツは成型プラスチックなので質感はイマイチ。 ...といってもそれは並べて比較した場合の話で、この時代の無骨なデザインのAFニッコールはF4によく似合う。


このレンズの特徴の一つが直動式ズーム。35-135mmしかり、この頃のニコンは直動式のズームを売りにしていた。フォーカスリングを左手で持つことでズーミングしながらフォーカッシングが同時に出来るのがウリだったと思うけど、このレンズはAFなのでそのような使い方をしたことは無い。フォーカッシングで前玉が回転し全長も伸びるので偏光フィルタは使いづらいし、丸型のフードもカッコよくない。


このレンズ、ディジタルで使ってみてみると流石に古さが目立つ。解像感が低くて、ディジタルで使うのにはちょっと厳しい。あと逆光に弱くて、フレアやパープルフリンジが盛大に出る。古いレンズなので仕方ないとは思うけど、同じ世代の35-135はかなり写りが良いだけにちょっと残念。だけど解像感に不満を感じるのはPCで見た場合で、L版でプリントする場合やウェブで使う分には不満の無いレベル。

望遠端ではこんな感じ。ズーミングは適度な抵抗があって自重で伸びることは無いけど、レンズを持ってカメラボディを下にするとにょーんと伸びる。


最短撮影距離はズーム全域で1.5mと余り寄れない。この1.5mという数値は35-135mmと同じだけど、こっちの方が焦点距離が長いだけに幾分か大きく撮れる。ちなみに下のハチの写真は望遠端で寄れるだけ寄って撮った写真。

<主要スペック>
焦点距離: 70-210mm
最小絞り: 32
レンズ構成: 9群12枚
画角: 34°20′- 11°50′
最短撮影距離: 約1.5m
絞りの羽根枚数: 7枚
アタッチメントサイズ: 62mm
大きさ: 約73.5mm(最大径) x 108mm
質量(重さ): 約590g
製造国: 日本
定価: 49,000円



作例は全てD80のものなので、あくまでご参考程度に。


Nikon D80 + Ai AF Zoom Nikkor 70-210mm F4-5.6S
シャッター速度優先AE, 210mm, ISO 800, 1/400sec, f5.6, 0.0EV


Nikon D80 + Ai AF Zoom Nikkor 70-210mm F4-5.6S
Program AE, 210mm, ISO 200, 1/800sec, f5.6, 0.0EV



Nikon D80 + Ai AF Zoom Nikkor 70-210mm F4-5.6S
Program AE, 210mm, ISO 200, 1/800sec, f5.6, 0.0EV



Nikon D80 + Ai AF Zoom Nikkor 70-210mm F4-5.6S
Program AE, 210mm, ISO 400, 1/1250sec, f6.3, -0.3EV


Nikon D80 + Ai AF Zoom Nikkor 70-210mm F4-5.6S
Program AE, 180mm, ISO 100, 1/320sec, f7.1, -1.0EV