熊虞蘭土の Orchid Culture Diary ( ラン栽培日誌 )

2007年

 

6月1日 金曜日 晴れ

発送のため、作業は半減。

Summer Resort (以下 SR と略) の除草。除草というよりは清掃。落ち葉、枯れ枝、雑草、ミズゴケを熊手で掻き集め、砂利と分別。特にミズゴケの始末が大変。小一時間ほどで中止。

C. walkeriana 手入れ、植替え約10鉢。

 

6月2日 土曜日 晴れ

SR. 5月17日、18日、19日に、順次 flask から出した Lycaste の苗が、いずれも2週間を経過したのでビニール袋を外す。

7号平プラスチック鉢にペレポスト SUGOI-ne S. D. で植えた CP. ストレスが殆ど無い。

 

4号ポリ鉢にペレポスト SUGOI-ne S. D. で植えた CP. こちらも OK.

 

flask から即単鉢上げした Lycaste 苗。 こちらは34鉢中2鉢コンタミが出た。

 

反 省

1. ペレポスト SUGOI-ne Super Dream は使い始めたばかりなのて、膨張率が未だよく掴めず、浅い鉢だと、つい大目に入れてしまうので画像のように膨れ上がって、盛り上がってしまう。

2. 単鉢上げして、トレーごとビニール袋に入れる場合は上側のビニールが苗に接触しないように適当な枠をトレーの上に組む必要ががある。例えば、空のトレーを裏返しにして 、下の、鉢の入っているトレーの上に、固定するとか。

3. 初めての試みとしてはまずまずかな。ここまでは。

 

6月3日 日曜日 晴れ

今日から10日(日曜日)まで長野県小布施町の「フローラルガーデンおぶせ」の鑑賞温室で「夏の洋蘭展」 TEL. 026-247-5487    信濃愛蘭会共催。 朝、搬入。 ETC で自動車道は半額。助かる。 会友があちこちで SUGOI-ne の話。SUGOI-ne 植えの出品花も出ていた。

出展株   1. C. lueddemanniana ‘Cerro Verde’    2. C. guttata ‘Dark Prince’    3. L. purpurata f. carnea ‘Bion’    4. L. purpurata f. sanguinea [‘Taguara’ × ‘Rainha’]    5. C. violacea    計5株

午後、地区の碁会。2時〜4時まで。1段で1勝。1局のみ。

SR巡視。カバーを外し、風が当たるようになったため、Lycaste 苗のペレポストは上の部分が乾いていたが、水は与えない。

C. walkeriana の手入れ及び植替え。C. walkeriana も調子の悪いものはペレポスト SUGOI-ne 2号で植えてみる。

 

6月4日 月曜日 晴れ

SR.  ペレポスト SUGOI-ne Super Dream が上部はカラカラに乾燥。たっぷり水。ここは常に自然の風があるからよく乾く。トレーの下を水が流れていても。

C. walkeriana 手入れ及び植替え。

ネット碁 2段 2勝2敗

 

6月5日 火曜日 晴れ

SR. 最低気温が11℃以上になった。ペレポスト SUGOI-ne Super Dream がよく乾く。植え込み10日後は2〜3日置きに灌水とのことだが、上部はカラカラに乾いているので、如雨露で上部だけ湿らせる。Lycaste 置き場の清掃。1時間で3坪ほど。清掃も急がないと Lycaste が運び込めない。

5月13日から始めた C. walkeriana の手入れ、植替えが完了。20日間ほど掛かった。午後2〜3時間ぐらいしか従事しないし、SR の作業とか他の C. lueddemanniana の植替えとか花仕立てなども入るのでこのくらいは仕方ないのかも。明日からは C. nobilior だ。こちらもそと出しをするので、SR の最低外気温が15度以上になるまでには完了したいのだが・・・

 

6月6日 水曜日 晴れ

C. lueddemanniana ‘Mariauxi’ × ‘Tania’ の植替え。

この実生は会友と共に ‘M & T’ の村瀬氏から NBS を2002年6月16日に 特別に譲って頂いた。未だ花を見てない。咲かせるコツが分からない。分け株を差し上げたご婦人は昨年直ぐに咲かせたというのに ! ‘Mariauxi’ そのものだったという。


C. lueddemanniana fma. coerulea ‘Mariauxi’  NS 125 × 125 mm, PW 55 mm, LW 39 mm

同じ実生を堂ヶ島からも2001年9月23日に買っていた。こちらは今年3月22日に見事に咲いた。しかし、形は良かったが、悲しいかな coerulea ではなく、tipo つまり lavender  だった。この実生は早くから贋物だと囁かれて いた。しかしながら、「贋物」という言い方は誤解を招く表現で、正しくは「この実生からはセルレアは出ない」ということだ。

KTS のある識者に言わせると、「C. lueddemanniana ‘Mariauxi’ × ‘Tania’からは coerulea は出ない。 coerulea が出るのは C. lueddemanniana [(‘Mariauxi’× self) × ‘Tania’] だ。」 とのこと。その言によると、村瀬氏の確実に coerulea が咲く実生は、C. lueddemanniana [(‘Mariauxi’× self) × ‘Tania’] となる。life span が後10年以上あったら実験してみたいのだが・・・

今年、東京ドームでアボウ・オーキッズの社長から興味ある話を拝聴した。同じ Lycaste でも無機肥料でよく花が上がるものと、有機肥料が合うものとがあるのではないか、今その実験をしているのだとのこと。結果が出たら、是非ご教授頂きたい。先ほどの C. lueddemanniana ‘Mariauxi’ × ‘Tania’を咲かせたご婦人は油粕をティー・パックに詰めて与えている。

さて、話を植替えに戻しましょう。6号平鉢植えで、約20バルブ。ばらすのに2時間も掛かってしまった。,根張りが強烈。2鉢はペレポスト SUGOI-ne 2号で、3鉢はミズゴケ植えに。今日は囲碁本因坊戦第3局1日目。ランの作業はこれで終わり。

 

6月7日 木曜日 晴れ

SR.  15坪の Lycaste 置き場の清掃完了。Lycaste の搬入を始める。

囲碁本因坊戦観戦。第3局2日目。本因坊の勝ち。本因坊2勝1敗。

ご粗末だね。国の年金管理。最高学府を出たキャリアのやることかね。他人の年金なんかどうでもいいのか。長官は僅か2〜3年で5千万も退職金をせしめて。年金不払い訴訟が これから爆発的に起こりそう。

 

6月8日 金曜日 薄曇、午後激しい雷雨

SR.  Lycaste 4トレイ搬入。

C. nobilior 約20鉢手入れ及び植替え。

 

6月9日 土曜日 午後激しい雷雨

SR.  Lycaste 4トレイ搬入。

C. nobilior 約10鉢植替え。

父の日の前祝いで孫たちが来訪。孫の得意科目は足し算。引き算は減っちゃうもんねぇ。嫌だよねぇ。

 

6月10日 日曜日 雨

SR.  Lycaste 8トレイ搬入。Dracula も運び出さないと葉が茶色になってきた。

C. nobilior 約20鉢手入れ及び植替え。

昨年、KTS forum で入手した C. eldorado f. concolor が草臥れているので、手に取ってみると、薄皮の中にカイガラムシがびっしり。直ちにスプラサイドとアップロードの混合液に3時間ほど浸し、植え替える。環境のためか、うちにはカイガラムシは出ないが、油断していると、外部から持ち込んだ株に発生することが時として起こる。

ネット碁 2段 1敗

 

6月11日 月曜日 晴れ

「夏の洋蘭展」から出展プラントの撤収。 小布施町まで自動車道で片道40分。

撤収時の L. purpurata f. sanguinea ['Taguara' X 'Rainha'] 約30輪咲き。出展時は大半が蕾

 

撤収時の C. guttata 'Dark Prince' 16輪咲き。 出展時は全て蕾

帰途は聖高原・聖湖で遊ぶ。新緑が爽快。

ネット碁。 2段 1勝。 負け碁を拾う。

 

6月12日 火曜日 晴れ 温室内は酷暑

Lyc. 2トレー と Drac. を SR へ。

C. nobilior 植替え10鉢。

 

6月13日 水曜日 晴れ

Lyc. 3トレー SRへ。 東洋蘭に

C. nobilior 植替え10鉢。木陰で作業。風があって涼しい。夕刻、ハウス東側吊り鉢に

 

6月14日 木曜日 雨  絶好のそと出し日和

Lyc. 6トレー、C. intermedia 10掛け SR へ。Lycaste に2000 倍の液肥

C. nobilior 植替え5鉢。ハウス東棚

 

6月15日 金曜日 曇り

Lycaste, C. intermedia, L. purpurata, etc. SR へ。例によって枯れ草、落ち葉、枯れ枝などのゴミと砂利との分別・清掃をし、置き場を作ってからの搬入なので、さっぱり捗らない。ゴミ処理用の1輪車の空気入れポンプを購入、早速空気を入れる。軽くなり、調子が出る。

C. nobilior 手入れ、植替え完了。

 

6月16日 土曜日 快晴

梅雨入り宣言の途端雨が止まってしまった。そと出しは一時停止状態。SR に

L. sincorana, C. skinneri 植替え。ハウス西吊り物に

 

6月17日 日曜日 晴れ

あまりにも天気が良すぎて、そと出しは躊躇。

L. sincorana 鉢増し。C. skinneri ‘Heiti Jacobs’ 植替え。ハウス西棚

地区碁会  初段2勝0敗

今日は父の日とやらと、誕生日の前祝で、子供たちがプレゼント、料理、焼酎、それにケーキまで持ってくる。欣喜雀躍 別にリクエストしたわけではない。

      C. warneri [ f. labeloide × f. integra-orlata] NS 150 × 165 mm, PW 58 mm

入手してから2回目の開花。花弁の展開は良いが、今年はリップが広がらない。

 

6月18日 月曜日 曇り

明日も曇りの予報なので、残りの Lycaste を SR へ。6坪の温室はこれで空っぽ。

もうひとつの貯水桶に溜まった砂利を掬い上げる。サワガニが続々上がってくる。50匹ぐらい。こちらの下の桶は生存率ほぼ100%。

ハウス。余剰株の写真撮影。東吊り物に

 

6月19日 火曜日 曇り

東洋ラン5掛け SR へ。ペレポスト SUGOI-ne に
ハウス東棚
。本因坊戦観戦のためランはこれで終わり。
囲碁本因坊戦第4局2日目。面白い戦局にみえたが、本因坊の勝ち。次は挑戦者の角番。

 

6月20日 水曜日 曇り

アルメニ、ミクランサム、セロジネ、マスデなど種々雑多なcool系及び温室内で邪魔なランを少しずつSRへ。SRの清掃。

ハウス西吊り物に

 

6月21日 木曜日 曇り

SR, 昨日と同じ作業。これで Disa 1鉢を残してサンルームの低温温室も空っぽ。

ハウス。西棚。 stem culture の V. forma coerulea ‘Misato’ が部分的に葉枯れ現象を起こしてきたので、7号プラ鉢に Sugoi-ne 2号で植替え。Paph. micranthum も 、6号駄温平鉢にバーク植えだったので、over pot のため、退化してきたので、3号ポリ鉢にSugoi-ne 2号で植替え。Good Luck !!

 

6月22日 金曜日 朝から四六時中雨

午前中、24日の母の5年祭用に焼酎・ビール・肴、SR用に大きなゴミ寄せを買う。午後は昼寝。ランは休み。

最近様々な新語が飛び込んでくるが、年寄りにはさっぱり分からん。特に mail で。mail も出会い系と逆援が殆どで、日に200通は軽く。誰かが勝手に掲示板に私の Mail Address を書き込むのだろう。分からないことはインターネットで調べる。「セフレ」とは、もっと意味深で含蓄のある言葉かと思いきや、何のことは無い。 sex friend の 短縮語で若者言葉だそうな。「セレブ」は celebrity (有名人、名士、タレント) の略で女性誌が使い出したとのこと。隠語みたいなもんだ。「セレブ」は、使われ方から察して、高級 call girl を指すのかな ? なんて、何となく勝手に推察してたんだけど・・・ 東国原知事とか「やっちゃん」なんかもセレブなんだ。

日本棋院「幽玄の間」ネット碁、2局、2段で 1勝1敗

 

6月23日 土曜日 晴れ後曇り

C. walkeriana 40鉢運び出し。SR へ。 搬入時は晴天だったので、防塵フィルム・クレモナサンリッチの下の日照量の極めて少ない場所に一時的に吊るして置き、曇天の日に日当たりの良い場所に吊るし換え、徐々に強光に慣らしていく心積もり。葉焼け防止の為。

SR 清掃。SR の清掃も目鼻がついてくる。

午後明日の五年祭の準備。

 

6月24日 日曜日 終日雨 涼しくて過ごしやすい
母の五年祭

 

6月25日 月曜日 曇り
Our daughter-in-law の祖母の葬儀に参列
夕刻、東半分の吊り物及び棚物に

 

6月 26日 火曜日 薄曇り
C. walkeriana 40鉢 運び出し。SR へ。 SR 清掃少し。
梅取り
夕刻西半分吊り物、棚物に
囲碁本因坊戦 第5局 2日目 本因坊の勝ち。4勝1敗で本因坊が防衛。

 

6月27日 水曜日 晴れ後曇り
C. walkeriana 40鉢運び出し。SR へ。 SR 清掃少し。
午後五年祭の後方付け。
夕刻、C. walkeriana forma semi-alba‘Kmagland’ SM/JOGA (‘Tokyo #1’
× self ) など花の良い walkerikeriana のバックを 5月半ばにSUGOI-ne でプラの平鉢に植えたものを見ると全てリードが出ていたので、吊り具で留めて中空に吊るす。10鉢ほど。
また、 C. walkeriana forma semi-alba ‘Tokyo #1’
× self  は、リードを包んでいる外側の甘皮が硬く、 ‘Kmagland’ に限らず時として葉を巻く悪癖があるので、中の本葉を傷つけないよう慎重に甘皮を裂いてやる。葉を巻かないように、甘皮を柔らかくするホルモン剤はないかとあちこちに当たっているのだが・・・ ‘Tokyo #1’自体元々「しこる(痼る)」性質があるみたい。「痼る」とは「生長が停滞して伸び伸びと生長しない」という意味らしく、業界の technical terms (専門用語) らしい。栽培が難しい。

 

6月28日 木曜日 晴れ後曇り
C. walkeriana 32鉢及び cool 系を10鉢ほど SR へ。外でうまくいかない C. walkeriana を除き、C. walkeriana のそと出しはこれでほぼ完了。SR 清掃少し。
午後荷作り、発送。
発送後、撮影をしたり、その後の生長などを観察して、ランと戯れる。
 

  5月17日にペレポスト SUGOI-ne 2号でプラの7号

  平鉢に、C. walkeriana ‘Kmagland’ SM/JOGA の

 バック・バルブを1本植えてみた。画像は約40日後

 の生育状態だ。右がバックで、左がリード。 新しい

 リードのほうが大きくなっているし、葉も巻いていな

 い。SUGOI-ne が葉巻難問打開の特効薬になってく

 れると嬉しいのだが・・・ 白い被覆の針金は吊具。

 SUGOI-ne の場合 over-pot はノー・プロブレム。

 
 Calanthe rosea の2段バルブが真ん中で折

 れ、上の部分が落ちたので、ミズゴケに包ん

 で置いてみたが、何の変化も起こらなかっ

 た。 そこで 3月23日に SUGOI-ne Super

  Dreamに挿してみた。画像はリードが出て、生

 育を続けている、約3ヶ月後の状態だ。

 

6月29日 金曜日 曇り時々小雨
C. nobilior 71鉢運び出し。C. nobilior のそと出しはこれで完了。日陰に吊るして置いた C. walkeriana も、曇天を利して、より陽の当たる位置に移す。
SR の清掃完了。嫌な作業で何日も掛かったため、湧き水が淀みなく流れ、綺麗になった環境を眺めると達成感はある。祝杯 !  しかし、サワガニにとっては隠れ家が減って、迷惑千万かも・・・

昨日、湧き水の裾の淀みの中にドジョウを見つけた。ドジョウ汁には数が不足。帰りに狭い道の片側を塞いで車が駐車、対向車と擦れ違いもできない。見ると二人のおっさんが笊を持って、用水路の泥を踏んでいた。ドジョウ汁があんなにうまく、あんなに精が付くものだとはごく最近まで全く知らなかった。

 

6月30日 土曜日 曇り
Cattleya, Laelia などの大株やcool orchids を運び出す。 SR へ。SR ももう満杯。 SUGOI-ne に
SR のここ10日間の較差は6℃。 最低18℃、最高24℃。
ハウス東半分