Harley-Davidson Jyuku
晴旅人尊塾
旅人はお天道様を敬い尊び、晴れた日を最高!と歓喜し雄たけびをあげる
晴旅人尊塾・・・ハーレーなかよし倶楽部の理念
登録No.7
ハーレーが好きならFLH系のデコデコでも、883でも、FX系でも、いいじゃないか!一緒に走ろうよ。
から7年前(1985年)に、わずか2名でスタートさせたハーレータビッドソン愛好会『ハーレーなかよし倶 楽部』は、現在50名の会員を抱えています。年間を通しての積極的な活動、例会への高い参加率、そして何よりも嬉しい、温かい人情的ふれあいをモットーにしたアットホームな雰囲気の、日本では数少ないユニークでまとまりのあるハーレー倶楽部です。
 倶楽部の名称が証明しているとおり、大変やさしいネーミンクで、一度聞いたら決して忘れません。では、その由来と理念を説明しましょう。
 現在、日本でハーレークラブと称するものには、2つのタイプがあるといえます。
1つはFLHをオーバーデコレーションで固め、ポリス仕様のウエアで身を包み、序列を重んじて階級を設け、必ず隊長がいてメンバーに睨みを効かせているというタイプ。もう一方は、ローライダーやワイドグライド等FX系にドラッグパイプで改造を施し、Gパン、チョッキに皮ジャンパー、首にスカーフという定番、ヘルスエンジェルもどきの「悪ぶり」雰囲気で楽しんでいるタイプです。
 大別して、この両者に分かれているのが日本での傾向です。この両雄がともに行動してツーリングするなど、まず、ありえません。お互いに乗っているバイクを中傷したり、けなしたりはしますが、仲良くすることが残念ながら少ないのです。
 趣味の世界の範囲ですので、このような楽しみ方も一つの方法ですが、この両者が仲良く行動して楽しむのも良いのではないだろうかという発想が「なかよし倶楽部」発足の動機なのです。
 ハーレータビッドソンというバイクが好きであれば、FLH系であろうとFX系であろうと、また、どんなウエアーで身を包んでいようと、一切関係なく楽しめるはずなのです。この発想を実践して現在に至っています。この考えは間違っていませんでした。それはなかよし倶楽部のメンバーの姿を見ると一目瞭然です。ハーレーのエンジンが搭載されていれば「タイプ」にこだわりません。FLウルトラ等のFLH系を所有していても、2台目にローライダー、ソフテイルカスタム等のFX系を入手するのです。50名のメンバーの半数以上が FX系とFLH系の2台で、季節や目的地によって使い分けています。「FX系だ」「FLH系だ」とこだわって楽しむのも勝手ですが、なかよし倶楽部のように『こだわりは厳禁』でその両者のタイプが入り交じって楽しむのも一つのスタンスなのです。
 いま、日本の社会でバイクという乗り物にどれだけ理解が得られているか、大変疑問です。 一般的に50ccからホンダGL1500ccまで、排気量に関係なく総称して「バイク」といわれています。このバイクの市民権が得られているかというと決してそのようなことはありません。偏見の目で世間は見ているのが現実です。バイクを購入しようとすると必ず、奥さんや恋人、家族に反対されたのではないかと思います。「バイクは危ない」その一言が壁だったのではないでしょうか。
 学校教育というものは保守的で、バイクに対する安全教育などという意識はなく、三ない運動みたいなものを設けて、「絶対に乗ってはいけません」の一言で18才までバイクに乗るのを禁止しています。人間の成長過程のなかで、スピード感、危険予知能力などを一番鍛練しなくてはならない年齢域のとき に、そのチャンスを奪い取っているのです。
 バイクという乗り物は、このような五感を鍛えるのに最適です。しかし、その大事なときに、危険で片付けられているのです。
 この禁止されている時期から解放され、バイクに乗ったら事故を起こすケースが後を絶ちません。自分の限界も知らず、発育段階に於いてトレーニングもされずに突然乗り出す結果が事故となる訳です。早く高校教育の中で、バイクの安全教育を取り入れるのが望ましいのですが、まだ時間はかかると思います。このことは、バイク文化が成熟していない裏返しでもあるのです。いかに、私たちがこの未熟なバイク文化に貢献するかが大きな責任です。
 私がバイクに乗っていることを知っている多くの方々は、「おっ中年暴走族が来たな」という茶化した表現での認識しか持っていません。現実は真剣に真面目に取り組んでいるのですが、世間はこんな程度の認識です。幸いにハーレータビッドソンというバイクは、強いインパクトを与え、大変目立ちます。この目立つ特徴は、走る広告塔の様なもので、反社会的行為をしながら跨がったりしますと、世間のヒンシュクをかいます。
 
乗り方によって、バイク文化の向上に結び付くことも意識しなくてはなりません。よくバイクは、「自然と戯れ、風と戯れ、自由の象徴」と表現されます。この『自由』という言葉ですが、社会的ルールの範囲内の自由であって、無法行為の自由ではありません。道路を走る場合、必ず道路交通法の枠内で、バイクに乗ることが当り前なのです。ハーレーのミーティングが各地で開催されている昨今ですが、明らかにハ一レーに乗って帰らねばならない状況なのに、平気でアルコールを摂取したり、直管パイプ改造車が複数の台数で、得意な顔して不必要な空ふかしをする、こんなことで良いのだろうかと思うと同時に情けない限りです。乗っているバイクが目立つので、多くの人々の視線を受けているということを認識してほしいと思います。
 1人や2人のハーレーライダーの、反社会的行為で、全体が問われてしまうことは明白なのです。成熟したバイク文化向上に貢献する行動を取る責任があるのではないでしょうか。
 なかよし倶楽部では、21才から65オの年令構成の中に、50人の会員が名を連ねて、職業もそれぞれです。公務員や大工さん、ラーメン屋のおっさん、今は真面目なサラリーマンでも、:数年前は暴走族の頭をしていた、また元やくざというメンバーもいます。しかし、元やくざでも暴走族であっても、今は交通道徳を順守し、メンバーの一翼を担っています。メンバー全員が反社会的スタンスは望んでいません。
 総意が、少しでも大人のバイク乗りとして市民権を確立できればと願っているのです。
 なかよし倶楽部では、ツーリング中の昼食時、アルコールを摂取したり、マフラーを直管パイプに改造したりの馬鹿なまねは誰一人としてやりません。こんなことは当然なので話に出すことそのものが論外ですが、家族で車で旅行中、7〜8人のハーレーに乗っているグループに出会ったりすると、同じハーレー乗りとして情けなくなることがあります。レストラン等で、あの皮ジャン、Gパンの独特のフォームで、必要以上の大声をあげて入ってきて、いきなり「ビール」の注文です。あとは押して知るべしです。この様なライダーもいるんだと知っていなければなりません。この行動を見ていた他の人達はどのように思ったか解かりません。本当に残念です。
 バイクについての一般的な認識は、アメリカの方が歴史がある分、進んでいるとは思います。また、自由の国と いうイメージが強いですが、ある部分に於ては日本以上に不自由な部分もあり、それはどの国に於てもその自由は、必ず、社会的ルールの中での自由であるということです。このルールを逸脱したとき、ペナルティを課せられるのが常です。
 なかよし倶楽部では、趣味の範囲での楽しみが「全て」でありますが、行動においては、世間の厳しいチェックの目を意識することが、ハーレーというバイクを媒体に、成熟したバイク文化の向上に貢献するひとつの手段になると考えています。
 倶楽部活動の一環として、交通安全啓蒙を目的とした交通行政担当の講演、バイクメンテの実技指導、白バイ実技コンクールの入賞者によるライディング技術指導などに積極的に取り組み、まずはハーレーなかよし倶楽部の中から、真の市民権が得られるよう努力し、その輪を少しずつ拡げていこうと思っています。
このレポは随分以前に書いたもので、その辺を理解した上でお読み下さい。
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