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  できんだろ?



 
「ねぇ、師匠。本当に、本当に、するんですか?」
 ベッドの上に腰掛けている本田の前。何時にも増して楽しそうな風情のバイルシュミットは、
ある事をする為の準備に勤しんでいる。
 「……お前も、大概往生際が悪ぃなぁ。日本男児たるもの、武士に二言はねぇんじゃなかった
  んかよ」
 「そう、おっしゃいますけど、私。武士ではありませんし……」
 「菊ぅ?」
 「……ひっやらないで、くらはい」
 準備の手を止めたバイルシュミットは、本田の頬肉を掴み、うにーっと両側に引っ張った。
 物凄く加減してくれているのはわかっているけれど。
 それでも結構痛かったりする。
 「いたい、れふ」
 「んだよ。この程度の痛さで音を上げてちゃあ、後がもたねーぞ?」
 「やっぱり、痛いんですね!」
 「そりゃあな。ほっぺた引っ張られるよりは、痛てぇんじゃねーの」
 けせせ、と笑われて。輝く真紅の瞳を細めて見詰められる。
 愛しい者を見るようにも、獲物を見るようにも見える不思議な眼差しに、本田は自分でもドン
引きする程弱かった。
 「でもま。ペニスにつけるよりは、ずっとマシだぜ」
 「そりゃそうでしょうとも!」
 「何だ。でけー声だして。いいんだぜ、俺的には。お揃いでつけたって」
 「謹んでご遠慮申し上げます!」
 鼻息も荒く拒絶してしまった。
 何で、こんな事になってしまったのかと、言えば。
 SEXの最中に、散々喘がされ、焦らされて、最後の最後の解放を求める段階になって、
尋ねられたのだ。
 『なぁ、菊。いい加減Okしろよ。乳首にピアッシングすんの。かーいいニップルピアス幾つも
  買ってあんだよ』
 後もう少しで、失神できそうなくらいの快楽に溺れている最中、そんな事を囁かれたら、
誰だって頷くはずだと、その時は思ったけれど。
 やはり、どんな状況とは言え、拒否しなければいけない事もある。
 快楽に弱い自分に、ほとほと愛想が尽きた。
 「約束は。約束だ。俺は引かねーぞ! 今日こそ、お前の乳首に穴を開ける」
 「……怖いです」
 「安心しろ。俺様は自分のピアスは全部、自分で空けた。お前だって幾つかは見てんだろ? 
  一度だって失敗したことがあっかよ」
 「ありません」
 見下ろされると何故か正座をしてしまうのは、師匠と弟子という関係が徹底して叩き込まれて
いるからだ。
 いざ、恋人同士になってみたものの、この習性はなかなか抜けなかった。
 「準備は万端だぞ? お前の、敏感肌に万が一のコトがあっちゃあ、大変だ。まず、ヴェストに
  殺される」
 「……ギルさん。まさか、ルートさんに、言ったんじゃないんでしょうね?」
 「言ったぜ? やっとこさ承諾させたんだ! っつったら、どんな騙まし討ちをしたんだ! って
  怒られたけどな」
 ありがとう、ルートさん。
 常識的な貴方が大好きです。
 でも、やっぱり。
 うん。
 知られたくなったのですコトよ。
 「騙まし討ちだろうと、一旦承諾させたんだから、こっちのもんだ! って言ったら。無理強いは、
嫌われない程度にするんだぞ! ってな。念押しされた。ほんと。ヴェストはお前に甘いよなぁ」



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                                   普日のブームは、ピアスです。
                       ぷーさんはデフォルトち○ピアスになってきました。
                           しかも、格好良いぷーさんって、どんなん?
                            変態と鬼畜をある種クリアできる作品かと。
      や、毎回挑戦しているんですけど、なかなか納得行く物ができないんですよね。
                    



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