メニューに戻るホームに戻る




  Degeneration



 「あっつ! はっつ! はっつ、はあっつ」
 突き上げる都度に零れ落ちる苦しそうな吐息。
 「い、うっつ!」
 腰を回せば、行為の最中に閉じられて一度も開かないままの瞼が痛そうに、痙攣する。
 自分の性器が大きいのに困るのは本田が初めてだった。
 今までの相手は、オキセンスシェルナの性器を泣き喚いて喜んでくれたので、どうしていいか
わからない。
 「……ティノ……」
 そんな時につい頼ってしまうのが、オキセンスシェルナの元女房。
 オキセンスシェルナの性器を喜んで受け入れてくれた、彼の人。
 「っつ!」
 腕の中、何時でも抵抗しかしない新しい女房は、何故かヴァイナマイネンの名前を呼ぶ度に、
オキセンスシェルナの性器を食い千切るように締め付けた。
 嫉妬なら嬉しいのだが、それすらもわからない。
 幾度となく尋ねても返事らしいものは貰えないのだ。
 「菊……」
 名前を呼べばただその身を硬くして、シーツを握り締めるばかりの腕を拾い、己の首に回す。
 「しっがり、掴まっとげ」
 震える瞼にキスをして告げる。
 SEXの最中、オキセンスシェルナの指示に忠実な本田は、力が入っていない腕を、それでも
しっかりとオキセンスシェルナの首に絡めた。
 オキセンスシェルナが嫌いだと言うのならば何時でもこのまま、首を絞めてくれればいいのに
と思う。
 それができぬ本田ではないのだ。
 何せ彼はあらゆるタイプの化身達に過度の好意を寄せられている。
 思い余った末の暴挙に対する制裁の凄さは聞き及んでいた。
 ちょっと強めのハグをしたら、柔道の締め技で落とされたんだぞ! と何故か自慢げに喚いて
いたジョーンズの言葉も耳に新しいと言うのに。
 本田は、全身でオキセンスシェルナを拒絶する癖に、決して。
 オキセンスシェルナの腕の中から逃れようとはしない。
 数多の化身達から感情を読ませないと謳われる本田の機微を、オキセンスシェルナも同様に
掴みかねて久しくなっていた。
 突き上げだけでは達することができない本田の性器を掌で握り込んで、腰の振りに合わせて
扱き立てる。
 かなり強く扱き立ててようやっと、本田の性器が射精を迎えられる状態になってきた。
 「……めんげぇ……」
 頬を赤くして必死にオキセンスシェルナの動きに合わせようとする本田は、とても可愛らしい。
 例え心が自分になくとも、今更手放せやしないほどにオキセンスシェルナは本田に惑溺して
いた。
 無言で最後の突き上げを終えて、最奥に収めたまま射精をする。
 可哀相なくらいに太股を波打たせた本田も、少量だがきちんと射精を済ませた。
 「ひうっつ!」
 ずるんと、己の精液と本田が分泌する粘液に塗れた性器を抜き取れば、本田は喉が引き
攣りそうな声を上げる。
 出血がないのを確認してから安堵してから下腹を丁寧に擦って、孕ませた精液を出させよう
とするのだが、SEXの最中よりも余程悲しい声を上げて、疲れた身体で逃げをうとうとする。
 羞恥が酷いらしいのだが、そのままにしておいては大変だ。
 オキセンスシェルナは、何の躊躇いもなく本田の性器を根元まで銜えた。
 射精を終えて萎えた性器は、口の中で転がすには物足りない。
 本田の性器は勃起している時には、そうと感じないのだが通常時はオキセンスシェルナが
知る誰よりも愛らしい性器の持ち主なのだ。
 袋まで銜えて舐めしゃぶっても、全然苦しくない。
 「や、です! それ。嫌、なんですっつ!」
 否定的な物言いをしない本田だが、フェラチオにはとても弱い。
 力の入らない指で必死にオキセンスシェルナの髪の毛を引っ張る。
 「お願いですっつ。やめてっつ。もぉ、やめてっつ。オキっつ! べ、ベールさんっつ!」



                                    続きは本でお願い致します♪
               
  ラストは、ほ、と溜息が出るような仕上がりにしたのですが。
                         ええー? という結末を迎えそうで困ってます。





                                       メニューに戻る
                                             
                                       ホームに戻る