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 アニメ 鋼の錬金術師 

 またしても、マイナーカプ推進委員会雑務係が頑張ります。
 実はキンブリー嫌いじゃないのですよ。とってもわかりやすい悪の集大成みたいなもんな
ので。
 時折出てくる原作版の彼が、ツボ。
 両掌に錬成陣の刺青をしてしまう、あざとさと潔さがなかなかに良きかなーと。

 

 登場人物

 ロイ・マスタング少佐
 ……焔の錬金術師。
   キンブリーが嫌いなのは、狂気と正気の淵。こうなったら最後だという存在である癖に、
   操る錬金術がとてもよく似ているから。

 ゾフル・j・キンブリー少佐
 ……紅蓮の錬金術師。趣味は人殺し。人を爆弾に挿げ替えて、いかに効率よく人を殺せる
    かを常に考えているお人。でもロイたんは別個の次元でお気に入り。




 舞台はイシュヴァール。
 ロイとキンブリーの担当殲滅区はお隣同士。
 続く殺戮に抵抗する気力も持たない、ロイを夜毎揺さ振り上げる、キンブリー。
 そんな18禁物語。
 やれやれ。




 制御不能
  
                                      
 「そんなに唇を噛み締めると、傷がつきますよ?」
 せめて甘ったるい喘ぎ声を漏らさない為の苦心作なんだろうけれど。
 何も、血が滲むほど噛み締めなくともいいと思うのだが。
 だいたい耐える風情ってのは、強姦者を余計に煽るだけだってのに、気がついてないんだろ
うか。
 「……けい……な、お世話、だ……」
 私のナニを根元まで銜え込んでも、誇り高さは失わない。
 激しく睨みつけてくる瞳の色までは死んでいないのだ。
 例え夜毎忍んでいく私の腕の中に、おざなりの抵抗の後に絡め取られているとしても。
 ここが、最前線の戦場だからこそ、できる暴挙だろう。
 人殺しがつらい、お優しい焔の錬金術師殿は、心を随分と病んでいる。
 また、そのやつれた様も、愛らしくて、私の欲情をそそる存在なのだが。
 「ほら、噛むのを止めた方がいい」
 舌を吸い上げるようにして口付ける。
 ん、と鼻から蕩けるような息を抜いた、マスタングの体から緊張感が抜けた。
 キスって奴に弱いのだ。
 結構な浮名を流していると聞くが、女とやる時にこれじゃあ、洒落にならんだろう。
 殺したいほど、とまではいわなくとも、心底嫌いな俺に、こんなにも容易く鳴かされるのだ。
 感度がいいのも、コマリモノ、ってね?
 ちゅっちゅと、音をたてて唇と舌を吸いながら、更に奥深くに潜り込む。
 根元の締め付けが抜群なのは、まだわかるのだが、中の締め付けもたまらない。
 男を抱いたのはマスタングが始めてなので、比べ様もないのだが、女とするアナルSEXとは
 次元が違うよなあ?といったレベルで気持ち良かった。

 何より心も身体も合わせて陵辱できる相手は少ないのだ。
 「紅蓮、の……」
 「はい?」
 「いい、加減……抜けっつ!」
 「っていうけどな。まだ俺一度しか出してないし、マスタングが締め付けてくるんだろう」
 心とは裏腹に貪欲な体。
 精神が壊れかけているから、本人そうとは気がつくない内にSEX依存症だ。
 女の少ない戦場下。
 見目の綺麗な奴等は、だいたいが上官殿の慰みモノになっている。
 マスタングが無事でいられるのは、俺が専属扱いしているからに他ならない。
 手を出そうとする人間は、皆爆発させてやったからな?
 尻尾つかまれるようなへまをする気は、今のところねぇが、マスタングと俺が通じてるのを知っ
てる奴等は多い。
 俺の方が無駄に執着してるってのも。
 あくまでも噂の段階にすぎないが、マスタングに手を出せば爆弾狂に、殺されるってー説は、
おえらいさん方の間にも浸透してきた。
 マスタングにしろ、俺にしろ、この戦場下において、手放せる人材ではない。
 少し状況が落ち着けば、色々とやばいのだ。
 せめて中に入れてる時ぐらい、心地良さってのを味わっていたい。
 「一度しか、出してないというがな……毎日……ほとんど毎日、して……やってるだろう?」
 そうしてやらんと、お前さんを狙ってるじじいが忍んでやってくるってーのを、一度教えて
やろうか?
 「犯される側ってーのはいいねぇ。いつも被害者面できて。最後には俺に縋って、にゃあにゃ
  あと鳴く癖に」

 がりりっと背中に爪が立てられる。
 「……マスタング。おいたはその辺にしとけ。これでも、随分手を抜いてやってるんだって、わ
  からないお前じゃないだろうが」
 自分がどれほど俺に甘やかされているか、ちったあ自覚して欲しいもんだ。
 好みに合わなければ、突っ込んだままで爆発させてやった女もいた。
 死ぬ間際の膣痙攣ってのは、どんなにゆるったい女でも逸品だったからな。
 マスタングに関しては、どんな女っつーか人間よりも俺を満足させてくれる。
 締め付けは元より。俺に抱かれたくないのに、淫猥に溺れる風情が何よりも。
 だからこそ、続いているんだが。
 俺以外の人間に尻尾振るようならば、少し考えた方がいいかもしれない。
 「甘やかされるより、痛めつけられる方がお好みってーんなら、付き合ってもやるが。どの道
  俺はそっちの方が得意だしな」
 「……痛みは、もう、うんざりだ」
 「だったら、ちったあ。いい子にしやがれってんだ」
 身体は拒否しない。
 こうやって、奥の奥まで差し入れていれば喜んで痙攣する始末。
 また、その怯えじみた痙攣が堪らなくイイ。
 ナニが蕩けてしまいそうな愉悦。
 身体だけで満足しておいた方が無難だってーのは、百も承知だ。
ただ、身体だけでこんなにもいいのなら。
心が伴った時の悦楽はどれほどのものなのだろうと、喉を鳴らしてしまうのだ。
手の届く場所に縋れる人間が、近くには俺だけしかないなこの状況下なら、と。
そこまで弱い男ではないと、よく知っていても。
もしかしたらを頭の片隅で期待して、つい無体を強いてしまう。
 「んううっつ!紅蓮……っ、ふ、か……いぃ…」
 「好きだろ、深いの」
 「嫌い、だ」
 「嘘つけ。こんなに勃起させて。ホント強情な、奴」
 そんな所も嫌いじゃない。
 本来の己に限りなく近づけようと、虚勢を張る様すらイトオシイと思ってしまうのだ。
 自分でも制御できない部分で、この、淫乱な焔の錬金術師に捕らわれている自覚は、ないじ
ゃないのが困る。
 「てめぇで、握っとけよ。どうせなら一緒にいこうぜ?」
 懸命に首が振られるが、指は己の肉塊を握り締めて、快楽を先延ばしにしていた。
 中で吐き出されて、安堵にイク、そんな風に躾られたと、気が付いているのか、いないのか。
 まあ、こうやって俺のナニ銜えて鳴いてくれるんだ。
 口でいうほど、多くは望まないがな?
 それでも、己の欲望を制御するほど、理性的な人間でもないぜ?
 「ああ!紅蓮っつ!ぐれ、ん……のっつ」
 「んだ?イクんか」
 「ん。い、く……でる……だして、も……いい?」
 涙で潤んだ瞳で、必死の口付けが届いた。
 ったく、性質悪りぃ、奴。
 「俺が、先だ。中に俺のを浴びたらイってもいいぜ」
 「わかった……」
 はあっと、大きく首を仰のかせて、俺の送り込むリズムにあわせて腰を振るマスタングの、こめ
かみを伝う汗を嘗め上げる。
 血と、埃の味がじんわりと舌に広がった。
 何とも戦場らしい味気に眉根を潜めながら、マスタングのいやらしい穴に吐き出す準備をする。
 「ほら、全部、飲めよ」
 ぱちゅん、と濡れた音を最後にして、俺はマスタングの中に吐き出しても吐き出しても足りない
精液を注ぎ込む。
 数ヶ月禁欲でもしていない限り、そんなに溜まらないだろうという量の精液を、マスタングの中
は一滴残らず旨そうに収縮して飲み干した。
 「ああ、ぐ、れん……」
 伸ばされた手首を掴んで、真っ赤な烙印を一つつけてやる。
 手首のキスマークなんざ、手袋をしてしまえば隠れるが、あざとくていいだろう?
 ひくっと腹を波打たせたマスタングは、とろとろと微量の精液を零す。
 射精よりも、中でイく回数が増えたので、まあ、こんなものなのかもしれない。
 掬って舌に乗せたマスタングの精液は、やはりどこか血の味がした。
 「やあ!ぐれ……ん、も、できな……」
 今だ萎えないどころか、血の味に興奮した俺の肉塊は、再びマスタングの中で、首を擡げる。
 「できるだろ。できなきゃ、気絶しておけ。溢れるまで注いでやるからよ」
 下肢全体に軽い虚脱感を覚えながらも、ゆっくりと腰を使い出す。
 「ゆる、して……ぐれん、の」
 えっく、と泣きながら許しを請うその媚態。
 
 誰にも、誰にも、見せて堪るもんか。

 ひどく、満足気な顔をしているだろう自覚をしつつ、俺はマスタングの唇を塞ぐ。
 苦しそうにもかかわらず甘い吐息は、俺の口の中、染み入るようにとけこんでいった。
 また、今夜もマスタングが気絶するまで、責め苛んでしまうことだろう。


   

                                        END




 *キンブリーロイ
  キンブリーの口調が最後まで掴めませんでした。がっくり。
  前半戦は丁寧に、後半戦は乱暴にしてみたのですが。
  個人的には慇懃無礼丁寧超が好み。
  でも、そうするってーと、アーチャー辺りとカブリそうな気がするんですけども。
  次回には、慇懃無礼系でゴー!




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