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 オリジナル 高城学園 

 もともとは綾瀬がエヴァを書くために立ち上げた設定です。
 オリキャラが暴走して、今まで書いた中でたぶん一番分量が多いシリーズだと
思います。

 高城学園=霊能者専門養成学園。

 登場人物

 直江 炯(なおえ けい)
 ……ボーイッシュなふたなり設定女性。晶激ラブ。
 学園内で唯一の神操師(かみくくり)という特殊能力を駆使する。
 16歳。

 南条 晶(なんじょう あきら)
 ……黒目黒髪愛らしさ炸裂の天然系。
 人を惹きつける声、魅惑音(みね)を持つ。
 学園内でもトップクラスの予見能力を駆使する。
 13歳。

 二部構成になっておりまして一部、二部と設定がだいぶ変わります。
 『金糸雀』は、一部の設定で。
 まだ、直江と晶がらぶらぶだった頃のお話。




 以下から本文です(苦笑)
 



 金糸雀(カナリヤ)
                                       

 『どうかしましたか、直江?』
 覗き込んでくる幼い風情を多分に残した表情は、綺麗に通った鼻筋、いつも濡れているように
黒く光る大きな瞳、厚くもなく薄くもないただやわらかい唇などで構成されている。
 いつでも抱き締めたくなる愛くるしさは出会った当初から、微塵も変わらない。
 『いや、何でもない』
 『何でもない、というお顔ではありませんよ』
 仰向けに寝ていた私の体の上、晶が圧し掛かってくる。
 何一つ纏っていない事に、羞恥を覚えない晶の身体に過激な反応をしてしまうのは全く持って
困りもの。
 『心ここにあらず、と……言えばよろしいかしら』
 胸のあたりを滑ってゆく長い黒髪を一房取って、指に絡める。
 毎日毎晩丁寧に梳っているせいで、いつでも艶やかな髪は触れている方こそ、心地良かった。
 『ただ、いい声だ。と思っただけだよ』
 魅惑音。
 と呼ばれる、晶だけが紡ぎだせるやわらかで繊細な音域。
 晶の全てに捕らわれている自分だが、この声に一番狂っているかもしれない。
 どんな声でも、イトオシイ。
 『私も直江の声、大好きですよ?』
 『低いばかりの聞き取りにくい声だと思うがな』
 女らしさの欠片もない、声音に口調。
 別に晶を守り抜く為に『女』は必要ないからどうでもいいのだけれど。
 『そうですか?とても透明感があるように感じますけれど』
 透明感は晶の声の特徴だろう。
 どこまでも透き通っていって、そのまま儚くなってしまいそうな錯覚すら覚える。
 背筋を走った悪寒を振り切るようにして、晶の細腰を拾う。

 『どこにも、行くなよ?』
 『高城学園の他に、行く場所なぞありはしませんよ』
 『理がいるだろうに』
 私と同じ様に晶を溺愛する、晶の実兄。
 一度もあったことは無いが、その執着加減はよく知っている。
 晶は理に請われて今でも、週に一度の手紙を決して欠かさない。
 きっと晶が真摯に高城学園に来るのを望まなければ、己の腕で創った檻で、そうとも気づかせ
ぬまま永遠に晶を閉じ込めていただろう。
 日本五大コンツェルンの中でも、一番の新参で成り上がりといえる南条家が急成長したのは、
晶という預言者のおかげだ。
 確実に血の繋がった兄姉弟妹が交わりあって、禁忌の果てに生み出された最高峰の予見斎。
 南条家の誰もが晶を独占したがった。
 故に、まだ年若い己一人では晶を守りきれないと踏んだのだろう。
 高城学園は外部に対しての完璧な守りを誇る。
 自分も入り込めない代わりに、他の血族も手出しは出来ない。
 晶が満足するまでなどと、甘いことは考えず。
 己に力がついたのなら、晶を高城から連れ出す腹なのは、わかりすぎるほどに、わかる。
 『私から、理の方へ行く必要はありません』
 私の悟への嫉妬など、理解すら出来やしないだろう晶は。
 『いつでも理は、私を迎えにきてくれます』
 実兄への信頼を隠そうともせずに、心の底からの微笑みを浮かべる。

 嫉妬で、人が殺せるのならば。
 私は、幾度理を殺しただろう。

 晶の長い髪を掻き上げて、項に唇を寄せる。
 体中。
 どこもかしこも甘いのは、私の舌がいかれているせいでもないだろう。

 『今日は、もう……やめにしませんか?』
 私が一度晶の体内に放出する間、何度いかせただろう。
 いつまでもかたくななクリトリスと、処女顔負けの膣との両方を犯し尽くして。
 深すぎる快楽故に、無意識の涙を流すまでやめてやらないのは私の悪い癖だ。
 『何を言ってるんだ。これからだろう?』
 女性の身体に男性の性器。
 世に言う両性具有の私の身体は、どうにもSEXに依存しがちな部分がある。
 これ以外に晶を自分の所に止めておく術を知らないし、これならば他の誰にも負けない自信
もあったから。
 ついつい、限度を越えてやりすぎる。
 『でも、明日は珍しく体育の授業もありますし……』
 『見学でも、しなさい』
 実力が全てとされる高城学園で、晶に授業にでなさいと、強制できる人間は極数人。
 その中に無論教師などは入っていない。
 『ここの所ずっと見学しているので、皆さんに心配をおかけしておりますし……』
 『させときなさい。皆好きで心配しているんだ』
 誰からも愛されて、慈しみを与えられる、娘。
 たった一人の伴侶になったとしても、猜疑心がつきることはないだろう。
 『直江…』
 『良い子だから』
 潤み切った瞳で見つめられれば、もう犯すしかない。
 全く。
 どこまで溺れれば限界があるのか、誰か教えて欲しいものだ。
 まだ何かを言い募ろうとする唇に、自分の唇を押し当てながら舌を引きずり出す。
 『やあ…』
 まだ十分過ぎるほどに、濡れそぼっている入り口に指を差し入れて、こつこつと叩くような愛
撫を施す。
 うねる腰を押さえつけて、髪の毛を一房掬い上げて口付けた。
 『許して、ください』
 『駄目』
 眦に堪った涙を舌先で拾う。
 『け、い…』
 ひっくと、しゃくりあげて囁かれる、己の名前。
 どんな媚薬よりも強力な響きに負けた、私は。
 女の身体に備わるには、おかしいとしか思えない巨根を、狭すぎる膣にぶち込んだ。





                                       END




 *直江×晶
 
  ど、どこのエロ小説ですか!というラストになりました。
  後2ページ文ぐらい、晶をにゃあにゃあ言わせたかったのはここだけの話。
  逆視点もかかないとなー。
  直江の執着加減が、当たり前だと思っている天然な晶を。
  割れ鍋に閉じ蓋で(苦笑)





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