メニューに戻るホームに戻る




 漫画 隠ノ王(なばりのおう)
 
 結局アニメは見なかったなぁ。
 2009/04/05現在、『月刊Gファンタジー』にて、連載中。
 現代に生きる忍者のお話。
 Gファンは、好きな作品が多いですけど、最近はめっきりコミックス買いになりましたねぇ……。

 六条 壬晴(ろくじょう みはる)
 ……主人公。彼しか持てない秘術を持つ中学二年生。
 自分の魅力をわかっている小悪魔系。
 基本は我関せずの人生を送っていたが、宵風という少年に出会い、彼の為に躊躇いながらも
 秘術に向き合ってゆく。

 雲平・帷・デュランダル(くもひら・とばり-)
 ……アイルランド生まれの忍者という素敵設定。
 壬晴の通う中学校の教師でもある。
 秘術を消滅させる事を祈りつつ、壬晴を守ることに命を賭けている。


 ……そんな公式設定。
 詳しくは、Webで検索をかければ、出ています。
 コミックスが見つからず、その設定を眺めながら、コミックスの内容を思い出しつつ書いてい
るなんて言えない(苦笑)

 まだ、本編で明らかになっていない部分が多いので、現時点のわかっているデータを元に、
雲平の慟哭をば。



 
憂鬱
 


 何の為に俺は。
 壬晴を守ろうと誓ったのか。
 
 彼が大切だったからだ。
 彼を、秘術から守りたかったからだ。

 それなのに、壬晴は宵風の為といい、禁断の秘術を使おうとする。
 あれ、があるから。
 あんな、術が、あるから。
 皆が狂うというのに。
 十年前の惨劇を知ったら壬晴もきっと、秘術を消滅させる事を望んだに違いないのだけれど。
 あの惨劇の詳しい様子を、俺は壬晴に伝える事はできない。
 それは、俺の犯した許されぬ罪をも暴く事だから。
 罪悪感はない。
 ただ、それを知った壬晴に、見限られるのが耐え切れないだけだ。
 想像してみてくれ。
 自分が命より大切にしている存在に、捨てられる様を。
 それだけは、避けたい。
 だから……言えない。
 
 壬晴が、大事だ。
 彼を守るためなら何でも使う。
 何でも捨てる。
 けれど。

 壬晴が、秘術を使おうだなんて。
 ましてや、操ろうと、するなんて。
 冗談でも許さない。
 許すわけにはいかない。
 なのに、彼はそれを実行しようとする。
 まだ、己の欲の為なら止めようもあった。
 だが、彼は。
 自分と同じ魂を持つ悲しい少年を、少しでも楽にしたいと、術の制御を望んだのだ。

 いっそ、少年を殺してしまおうかと思ったが。
 誰の目から見ても寿命の明らかな少年に、わざわざ手を下す必要もないと考えて。
 俺は、術を解明するのに必要な巻物の一つを盗んで姿を眩ました。

 壬晴は、きっと俺を許さないだろう。
 そう、思う度に心が軋む。
 
 ただ静かに死にたいと願っているらしい、少年の。
 壬晴が、きっと誰より大切にしたいと思った心の同胞の。
 速やかな死を望む自分が。
 ただ。
 ただ、情けなかった。

 
   

                                      END




 *本当は、これくらい短く100お題を攻略してゆきたいのですが。
  なかなか上手くいきませんね。
  書こうと思った時から、だいぶストーリーが進んでしまって、何を  書きたかっ
  たのかイマヒトツわからなくなってしまいました。
  以降気をつけたいと思います。
  合言葉は、萌えは熱い内に打て!です。
2009/04/05





                                             メニューに戻る
                                             
                                             ホームに戻る