「いつまで鉄チャン?」

 

 昔だったら絶対にはずせない列車の撮影。歳を追うごとにドタキャンする事が多くなってきた。気力が負けてしまう。「家でゆっくりしていたい・・・。」そんな自分を情けなく思うとともに、しぼんでいく中年のイメージを連想し、これではいけないと心に言い聞かせる。それで何とか出かけている。そんな思いまでしてやる必要があるのか。そう思って引退しかけたことがある。そうしたら自宅と会社の往復で、生活にはりがなくなった。生きている意味がわからなくなった。自分が自分でなくなった気がした。だからまた始めた。ホームページを始めたらなにやらいろいろ見えてきた。ずいぶん最近動けている方だと思う。歳の割には・・・。

 とにかく車での遠征がきつくなった。高速は大方走った気分で、同じ道を何度も延々と走る気になれない。ならば電車でと思うが、重い機材抱えて大宮や東京駅に出るのが苦痛になった。ブローニーはほとんど稼動しなくなった。それでも気持ちをかき立て出かけようとしている。予定を行動に変えることで、今の自分の気力を計っている。「自分はまだまだいけるのか?」そういつも自分に問うている。本当は鉄道でも何でもいい、気力=夢をなくそうとしている自分が怖いのだ。趣味をする余裕もない自分が情けないのだ。だから自分は旅をするのか。そうして自分を見つめ返している。しぼみそうな夢を必死に取り戻そうとしている。

 

 

 

2000-12

 

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