「デジタル一眼」

 

 EOS30D 購入後、デジカメ購入は比較的落ち着いていた。30Dでかなり満足していたし、ほとんど不満もなかった。ある時ゴミの写り混みが大きく入り、その事が気になり始めた。センサークリーニングがどれほどの効果があるのか疑問だったが、無いよりある方がいくらかましかと思った。しかし40D・50Dとも強く欲しいとは思わなかった。その他、普段カバンに入れて持ち歩く、軽くてしっかり写るデジカメが欲しくなり、コンデジ・G9を購入した。さらに子供が10Dでは重いというので中古で安かった16,000円のKISS−Nを購入。その後、フイルムカメラが格安になったところで、EOS-1Vを購入したことは別の項にて述べたとおり、暫くはこのラインナップで行く予定であった。ところがデジタルになれてしまうと、現像までの待ち時間がもどかしく、シャッターを気楽に切れないストレスがジワジワと私に忍び寄ってきた。興味の沸いてきている廃墟撮影ではフルサイズは欠かせなく、次第に5Dか1Dsに心が揺れだしている。しかし私には高い。

 

 

 

 

 

 こんなことなら1Vにかけた7万をデジに投入して、「5D買った方が良かったかなぁ・・・。」なんて思い出しているときだった。1D-Mark4が出た。「Mark3安くなるなぁ。」そう思うと気になって仕方がない。ネットで調べていくと、発売当時50万くらいしたボディーが、12月のMark4の販売で2ヶ月ほどしか経っていないというのに20万を切っているものもある。Mark3販売3年にして1/3くらいの相場には本当に驚いてしまう。小遣いのないおじさんには涙が出るくらい有り難いことだ。しかしMark3にはその頃いくつかのリコールが出ていた。特にオイル飛散の問題は、画像に関わることだけに、パーツ交換では済まない事象で、なけなしの小遣いはたくだけのものなのか、気になって仕方がない。おまけにフルサイズではないし。

手の出せる予算のフルサイズとなると、1DsはMark2になってしまうので、センサークリーニングもついていないし、モニターも小さい。しかし次のモデルが安くなるまでに最低でも3年はかかるだろう。とても待てそうになかった。

 「まっ、金がないんだから、こうやって悩んでいるうちが一番楽しいんだよな。」何て気を紛らわしていると、暇さえあればネットで相場を調べては、中古店に自然と足を運んでいる自分が居る。コマッタものだ。

 

 

 

 

 

 そんな時だった。仕事帰りに立ち寄った荻窪のカメラ屋に、1D-Mark3が5台並んでいた。きれいな4台を見せてもらうと、どれも傷がなく、価格が17万。「潮時かなぁ〜。」すでにこんな事もあろうかと現金はカバンに持ち合わせていた。もう我慢できないのである。APS-Hだし、画素数も7Dにさえ今では負けてしまう1000万画素。でもやっぱり今の自分にとっての第1ポイントは、このシャッター感覚なのだ。値切ろうとしたが、もう先日落としたばかりで無理だという。「そうだよなMark3をこれ以上安くというのは無理だよな〜。」何てことで保護シールだけサービスで付けてもらい。商談成立。憧れのフラッグシップを型落ちながら手にしてしまった。

 

 

 

 

 

 デビューは上越線で行われた「リバイバルとき」からだった。その後、四国にももってゆくが、慣れない操作で失敗もいくつかやってしまった。しかし、やはり悪くない。ドライブモードは申し分のない快感である。(しかし意外にもシングルモードのフィーリングは、それほどでもなかった。)そして不思議なことなのだが、このボディーはレンズを選ぶ。Lレンズ以外で特にズームレンズが様にならない。高倍率ズームでスナップなんて思うときもあるのだけれど、何故か気分が乗らない。不思議なものだ。そんなことで24−105@くらいのLレンズも欲しいが、そろそろ自粛しないとさすがにまずい。(^_^;)

 

 

 

 

 

 と言うわけで、状況に応じてカメラを選んで写真を楽しんでいる。画素数でいうと未だにコンデジのG9が一番高い1500万画素というのが、何とも苦笑してしまう。稼働率の低下したアナログカメラも含めて、眠ったままのカメラはかわいそうなので、上手いこと回して写真を楽しみたいものだ。

 

 

 

 

(2010.4月記)

 

 

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