「西武鉄道 E851」

〜最初で最後の客車索引の日〜 

 

 

 結婚して西武線沿線に越してきたというのに、皮肉なもので大好きな機関車はほとんどいなくなってしまった。まさかこの私鉄最大のマンモス機の引退をこんなに早く見ることになろうとは・・・。

 E851の客車牽引。夢の実現は最初にして最後の引退セレモニーで実現した。JRの12系ではあったが、何という晴れがましい姿であろうか。サロンも引かしてみたかった。恐らくJRの専用機顔負けのベストマッチングを見せたであろう。何はともかく、この貴重なときに参加できる自分に感謝して、私は足繁く沿線に通った。

 

 

 運転は単機索引・プッシュプル・重連と至れり尽くせりのスペシャルイベントで、折り返し先の横瀬では旧型機関車も展示され、楽しいイベントとなった。これがE851の最後とはなかなか信じられない感じである。だれもが譲渡による再起を期待したが、さすがにこのマンモス機を受けいられる私鉄はなかったようである。

 

 

 重連ともなると本当に引退が惜しくなってしまうほどの美しい眺めだ。シナサロなんか決まったろうになぁ〜。秩父線は意外に撮影地に苦労したが、みんなそれぞれに楽しんでいた。職員の人達も最後の晴れ姿にとてもうれしそうだった。

 そして写真と記念レオカードが手許に残った。

 

 そして、横瀬には今も多くの旧型機とともにE851型(E854)は保管されている。いつの日にか再び動態復活し、我々の前に雄々しい姿を現す気がしてならないのは、あの井笠や頸城のコッペルを復活させた、西武鉄道であるからであろう。その日が来ることを願ってやまない。

 

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