井川専用DD100型である。DD102・107・108が当時在籍していた。写真はDD102で、昭和29年製、三菱重工業製35tBB機。同型がDD101〜103と3両いたが、貨物の減少に伴い、DD103が昭和44年10月に、DD101が昭和49年3月に廃車。残ったこのDD102も昭和57年5月に廃車解体されてしまっている。
川根両国の車庫脇に今も残るDD107。昭和35年、新三菱重工三原製作所製35t機で、DD102と比べると随分車体の丸みがなくなり、マフラーも変なところから長々と出ていて印象深い。同形は108と2両いたが、108は昭和59年1月DD20の増備で廃車となり、その後、残った107のみが廃車後ここに留置され姿をとどめている。実は川根両国へは何度か行っていたが、雑誌で紹介されるまで恥ずかしながら気がつかなかった。蒸気機関車の影にかくれて、今となっては記録のないことが悔いの残る機関車である。