この機関車は1度は撮ってみたいと思っていたので、廃車と聞いてまずいと思った。運良くラストランが企画されているのを知ったので、早速ツアーに申し込んだが、好評につき締め切りとのことだった。

　ずらりと並んだ丸窓が個性的な機関車で、岳南鉄道にもED28という丸窓車がいたが、休車中であったので、この機関車がかろうじて走行を撮影できた唯一の丸窓機関車ということになる。

　とにかく当日の撮影は大変で、走行区間唯一の撮影地である鉄橋が補修中で話にならず、検車区ではツアー参加者のみの限定撮影会で、こちらもこれが最後の撮影となると「はい、そうですか。」と引き下がることもできず、岡山から来た西氏などと、居合わせたツアー締め出された組で、乱入を繰り返してのあわただしい撮影となった。マークで角板のナンバーも見えず、マークなしの形式も取りたかったのだが、仕方ないというところだろうか。この機関車も解体されてしまったらしく、近鉄はビスタカーなども含めて、ほとんど保存ということを考えていないようなので、なんともあっさりしているというか、残念なことである。