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  2002年 2月 7日 朝刊 25面
渡り鳥ルート守ろう/漫湖連絡協/泡瀬干潟で観察会

 【沖縄】渡り鳥が飛ぶルートの重要な中継点になっている干潟を知り、どのように守るかを考えようと、漫湖連絡協議会のメンバー十三人は二日、沖縄市の泡瀬干潟や比屋根湿地など飛来地の現状を視察、飛来した野鳥を観察した。
 シベリアやアラスカ、中国で繁殖した多くの鳥がオーストラリアなどに向かう途中、琉球列島の干潟を訪れる。沖縄野鳥の会の調査によると、昨冬(二〇〇〇―二〇〇一年)の時点で、渡り鳥飛来数は一日最大で、漫湖が約千羽、泡瀬干潟やその周辺は約二千羽だった。
 漫湖連絡協議会副会長の藤井晴彦さんは泡瀬沖合の埋め立て事業について「埋め立てられると渡り鳥が減る。埋め立てを推進する側にはトータルに見て、渡り鳥のルートを守るという視点がない」と批判した。
 クロサギ、ムナグロ、メダイ、シロチドリなどが泡瀬干潟でえさをついばむのを見て、視察に参加した西原雅子さん(二三)は「これだけ豊富な種類の鳥が飛来することを初めて知った。これまで沖縄で干潟がたくさん埋め立てられてきた。これ以上、埋め立て開発は必要ないのではないか」と話した。
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