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  2001年 9月27日 朝刊 4面
声/クロウニと毒味/具志川市 石川 榮喜/(干潟ライター)

 沖縄で、漁師が水揚げしている「ウニ」は、「シラヒゲウニ」である。テレビで見る北海道や日本海で採っているウニは、沖縄の各地の干潟でよく見かける「クロウニ」に似ている。写真集「沖縄の生物」には、シラヒゲウニは、食用と明記されているが、クロウニには記されていない。
 泡瀬干潟にもクロウニが、いっぱいいる。試しに、二つに割ってオレンジ色の身の一つをちょっとだけ毒味してみた。シラヒゲウニに劣らない味だ。体調の異変を気にしながら、また少し食べてみる。空腹時のクロウニの毒味に「異常なし」の自信を得て、二つも身を食べてしまった。
 それからの私は、泡瀬干潟のクロウニを孫の食前にも盛るようにした。
 昔の人々が、見知らぬいろんな物を毒味したりして、今の食文化があることに感謝したい。
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