県政この1年/泡瀬埋め立て/移植優先し着工を延期
八月に着工が予定されていた中城湾港泡瀬地区埋め立て事業は、七月の環境・監視検討委員会で事業者の沖縄総合事務局が予定地内の海草・藻場移植を優先させ、着工時期を延期する考えを示した。事業の中断は、地元・沖縄市の埋め立て推進、反対両派の運動を加速させる事態へと発展した。
海草・藻場の移植実験も、台風の襲来や実験そのものが藻場の一部を損傷させるというアクシデントから、当初予定より大幅にずれ込み、実験終了は来年一月末になりそうだ。
着工延期に危機感を持つ事業推進派は、市内外で活発に署名運動を展開し、市内だけで八万人の署名を集め、尾身幸次沖縄担当相に早期着工を求めた。一方、事業中断を好機ととらえる反対派も、七月市議会でいったんは否決された住民投票条例の制定を再度求めるための署名運動を展開した。 |