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  2001年12月18日 朝刊 2面
藻場移植実験/おおむね順調/泡瀬干潟埋め立て/海域を「適地」と結論/総合事務局中間報告/枯死は5%/あすにも実験再開

 中城湾港泡瀬地区埋め立て事業(沖縄市)で、沖縄総合事務局は十七日、藻場の移植実験について中間報告し、「移植はおおむね順調」と発表した。海草採取海域に設置された汚濁防止膜が藻場に悪影響を与えていると指摘され、十一月二十一日から中断している実験は、改善策を取った上で、早ければ十九日から再開する。

 埋め立て予定地の約一`東にある移植海域では九月に襲来した台風16号の影響がほとんどなく、波が海底をえぐる力「底面せん断力」も比較的弱いと推計されることから周辺は移植地に適していると結論付けた。
 中間報告は二十五日に開く予定の環境監視検討委員会に提出される。実験は当初、年内に終える予定だったが来年一月にずれ込むことになった。
 着工時期については環境監視検討委員会の検討結果や、県や沖縄市による土地利用確認の議論を踏まえ「総合的に判断したい」としている。
 移植は十一月八日から埋め立て予定地周辺の三fで行われ、現在までに約三割の面積で終えた。移植した海草の一部(約5%)は枯れたが、原因は「もともと状態の悪い海草か、水深が合わなかったことなどが考えられる」と指摘した。
 汚濁防止膜の影響については十一月二十一日から三日間の調査で、重りとなっている鎖が海底で引きずられて海草の葉を傷めている部分があることを確認したが、根や茎は残り、海草が再生する可能性は十分にあると報告した。
 この影響で貝やナマコなど海底の生物が死滅した様子は確認されなかった。改善策として、H型鉄鋼で膜を海底に固定し、膜が周辺の岩などで破損しないよう、ブイで水中につり上げる構造とする作業を進めている。
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