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  2001年12月11日 朝刊 1面
泡瀬埋め立て/現段階で見直さず/県議会一般質問/土建部長が強調

 県議会(伊良皆高吉議長)十二月定例会は十日午後も一般質問が行われた。中城湾港泡瀬干潟の埋め立て問題で、屋比久孟尚土建部長は「一九九五年に港湾計画に位置付けられ、進めてきているが特に財政、経済情勢が大きく変化したとは思わない」と述べ、現段階での埋め立て計画見直しは考えていないことをあらためて強調した。糸数慶子氏(社大・結連合)に答えた。(2面に関連)
 稲嶺恵一知事は八月下旬の定例記者懇談会で、埋め立て着工後、完成までに七年以上の歳月がかかることから「時代時代の経済情勢やニーズに整合させて柔軟に対応すべきだ」としていた。
 県議会で屋比久部長は「観光需要は九五年当時に比べ伸びている」と強調し、埋め立て後のホテル誘致などの事業推進に「十分対応できる」との認識を示した。
 藻場の移植実験については「三fの移植実験をしている。専門的な検討委員会の中で専門的な議論、調査をして、ゴーサインを出すことになっている。国の実験で〇・三fは済んでいるが、残りの二・七fについてもやっていきたい」と述べ、実験を続けていく考えを明らかにした。
 普天間基地代替施設問題では、外間久子氏(共産)が軍民共用空港の採算性について「民間の財産になると言うが、県民は将来を心配している。国は(基地が存続する)十五年だけ面倒を見るのか、未来永劫(えいごう)なのか」と指摘。牧野浩隆副知事は「(返還までの)十五年さえ持てばいいという生易しい考えではない。ずっと県民の財産としてやっていける振興策を進めていく考えで取り組んでいる」と述べた。
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