泡瀬干潟埋め立て/「藻場実験」が中断/ネット破損で/本格着工大幅遅れも
【沖縄】中城湾港泡瀬沖合埋め立て事業で本格着工を目指し、藻場の移植実験を進めてきた沖縄総合事務局が二十一日から同実験を中断していることが二十七日、分かった。同局は「実験中に汚濁流出を防ぐネットが破れていたため」と説明している。(24面に関連)
年内終了を目指す移植実験はこれまで、台風の影響などで計画より遅れており、年内終了は厳しい状況。十二月下旬には専門家らでつくる環境監視検討委員会が開かれる予定で、実験が成功かどうかの判断をするが、影響を及ぼすのは必至だ。
これにより埋め立ての本格着工が大幅に遅れる可能性も出てきた。
沖縄総合事務局によると、泡瀬干潟を守る連絡会の指摘で破損が判明。汚濁を防止するネットの破損は数カ所。二十七日現在、実験は中断したままで、ネットを引き揚げている。
同局の調査だと、原因はネットのゆるみが石材に当たり、破損した場所が広がったとみている。破損による汚濁流出や海草などへの被害は認められないという。
一両日中に対応策を決める方針。 |