泡瀬干潟/藻場移植に台風被害/参院環境委/砂流出し海草消失
内閣府の武田宗高沖縄振興局長は二十二日、中城湾港の泡瀬干潟埋め立て事業に関連して、沖縄総合事務局が三月から進めている藻場移植実験が九月から十月にかけて襲来した台風の影響を受けたことを明らかにした。参院環境委員会で岩佐恵美氏(共産)の質問に答えた。
武田局長は「移植した場所では、砂の流出により海草類の消失と地下茎の露出など被害が確認された」と説明。その上で「台風による藻場流出被害の状況を厳密に評価することは学術的な課題が残る」とした。
今月から実施している機械による広域的な藻場移植については、適切だとし、移植作業を継続する方針を示した。
岩佐氏は、移植実験のため海中に張り巡らされた汚濁防止のシートが海底の藻場を傷付けていると指摘。これに対し、武田局長は「状況の詳細は沖縄総合事務局で早急に藻場などの損傷を調査、対応策を検討している」と答えた。 |