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  2001年 1月30日 朝刊 23面
県土全国一の増加/1年で2.21平方`/昨年分、国土地理院発表/多良間村水納島に匹敵/経済振興で埋め立て進む

 国土地理院は二十九日、二〇〇〇年の全国都道府県市区町村別面積を発表した。沖縄の県土面積は二二七一・三平方`bとなって、前年より多良間村水納島に匹敵する二・二一平方`b増え、都道府県別の増加面積で初めて一位となった。増加は埋め立てによるもので、国土全体の増加面積分(九・四平方`b)の四分の一近くを占めた。

 二〇〇〇年の県土全体の増加面積は、国土地理院が基準地形図を現在の二万五千分の一に変えて統計を取り始めた一九八九年以降で最大規模。この十二年間の合計増加面積は八・四九平方`bとなり、与那原町(四・四五平方`b)のほぼ二つ分に匹敵する県土が、生まれた計算だ。
 増加面積は市区町村別でも、県内から二位の豊見城村(〇・八平方`b)を筆頭に、六位に平良市(〇・三二平方`b)、八位・糸満市(〇・二六平方`b)、九位・西原町(〇・二五平方`b)の四市町村が、全国十位内にランクイン。
 観光リゾート地の形成や企業立地、宅地造成など地域・産業振興を目的に、臨海部の埋め立てが進行する県内の状況が浮き彫りになった。一位は福岡市の一・〇九平方`bだった。
 国土の増加面積が、北方四島の再測定で約五十平方`bに増加修正された九二年を除き、ほとんど十平方`b前後で推移し、「数年前に比べると埋め立ては落ち着いてきている」(国土地理院)。
 逆に沖縄は、この三年間で増加傾向。中城湾港泡瀬地区の事業が走り出すのをはじめ、同沖縄支所では「空港、港湾整備の需要は今後もあることから面積の増加は当面続くだろう」とみている。
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