琉球新報社ホームページ

琉球新報購読受付
新聞記事トップ

泡瀬の干潟トップ
  2000年 2月26日 夕刊 3面
絶滅危ぐ種、「クビレミドロ」の生息確認/東部海浜開発の埋め立て予定地/県、移植を検討


 【沖縄】国、県が進めている中城湾港泡瀬地区開発計画(東部海浜開発)の埋め立て予定地で、県の「レッドデータおきなわ」で絶滅危ぐ種に分類されている藻類「クビレミドロ」が生息していることが、今年一月の現地調査で明らかになった。
 二十五日の県議会二月定例会代表質問で、銘苅清一土木建設部長が糸数慶子氏(社大)の質問に答えた。
 県知事の諮問機関「県環境影響評価専門委員会」が昨年十一月に生息の可能性を指摘。これを受け、沖縄総合事務局が昨年末から今年三月はじめの日程で、現地調査を実施している。
 早期の免許出願と工事着工を目指す国、県は、泡瀬海域のクビレミドロを保護するため、生息地の一つの本島屋慶名へ移植する方法などを検討中。調査結果を踏まえ、保全対策を環境影響評価書に盛り込む方針だ。
 クビレミドロの藻体は高さ一―二aで、干潟などの砂底に房状または芝状に密生する。一九九五年現在、中城湾泡瀬、屋慶名、恩納村太田の本島三カ所で生育が確認されている。
  関連情報