沖縄タイムス社ホームページ

沖縄タイムス購読問い合わせ
新聞記事トップ

泡瀬の干潟トップ
  2002年 2月 8日 朝刊 2面
移植実験の中止要請/「守る会」環境破壊で国へ/泡瀬干潟海草藻場

 泡瀬干潟を守る連絡会(内間秀太郎、藤井晴彦共同代表)は七日、泡瀬干潟埋め立て予定地で行われている海草藻場の移植実験が環境を破壊しているとして、沖縄総合事務局に実験中止を要請した。(1面参照)

 同連絡会は、実験が再開された昨年十二月下旬から数回にわたり、西防波堤の西約三百五十メートルの地点と北約三百メートルの地点を中心に移植地を調査。その結果、「移植された海草は砂が流出し地下茎が露出している。枯れた海草が周囲に漂っており、実験とは呼べない」(内間代表)と批判した。
 防波堤北側ではサンゴと海草藻場が一緒に群生していることを挙げ、「サンゴが実験の監視船やタグボートのアンカー、スクリューなどで荒らされている」と指摘した。
 藤井代表は「環境監視検討委は『移植実験はおおむね成功』とするが、われわれと別の場所を見ている可能性もある」と疑義を挟み(1)同じ現場を委員と一緒に見る(2)移植実験計画の詳細を明らかにする-ことを求めた。
 総合事務局の坂井巧港湾計画課長は「すべて成功しているとは判断していないので、委員の意見を聞きながら実験を進めている。検討委員会をオープンにし、データはすべて公開している」と理解を求めた。現場の同時視察には「持ち帰り検討したい」と即答を避けた。
   関連情報