沖縄タイムス社ホームページ

沖縄タイムス購読問い合わせ
新聞記事トップ

泡瀬の干潟トップ
  2002年 2月 1日 朝刊 27面
海草移植でサンゴ破壊/守る会が現場視察、中止再度申し入れ/泡瀬干潟

 【沖縄】泡瀬干潟を守る連絡会(内間秀太郎、藤井晴彦共同代表)は三十日夜、沖縄総合事務局が行っている泡瀬埋め立て予定地での海草移植実験の現場を視察した。同会のメンバーらは、機械による移植によって「移植先のエダサンゴの群落が破壊されている」と指摘。実験が自然破壊を招いているとして、再度実験の中止を申し入れることにしている。
 移植した海草は、根が浮き出したものや砂が流れ、礫(れき)がむき出しになり、枯れているのが確認された。また沖合約四キロの移植先では、エダサンゴが下敷きになった状態で移植が行われていた。
 ダイバーの譜久里茂さんによると、同海域のエダサンゴ群落は海草と共生することで、白化が防がれているという。「アマモと一緒に生育するのは珍しい。いい状態で生育しているにもかかわらず、サンゴの上に移植しており、破壊されている」と強調。内間代表は「事業者は移植が成功しているかのように言っているが、明らかに自然破壊。実験を中止するべきだ」と話している。同会は今後、定期的に移植現場の調査を行う予定。
(写図説明)枯れているのが確認された移植された海草
   関連情報