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  2002年 1月17日 朝刊  1面
石垣・アンパル湿地と大東諸島/国設鳥獣保護区に/環境省決定

 【東京】環境省は、今年四月からの第九次鳥獣保護事業計画(二〇〇二-〇六年度)で、石垣市名蔵のアンパル湿地、大東諸島(南北大東島)を国設鳥獣保護区(鳥獣保護区、特別保護地区)に設定することを十六日までに決めた。第八次計画で予定され、まだ設定されていない与那覇岳も含まれる見通し。国設鳥獣保護区の特別保護地区になると、森林伐採などの開発や埋め立て、干拓などを行う場合、環境大臣の許可が必要となる。また、ラムサール条約の登録の前提条件となる。

 アンパル湿地、大東諸島、与那覇岳はすでに県設鳥獣保護区に設定されている。アンパル湿地は、名蔵川河口域に広がる約百五十ヘクタールのマングローブ湿地帯。渡り鳥の中継地や越冬地として貴重な自然がある。
 日本野鳥の会八重山支部の崎山陽一郎支部長は「県設から国設への格上げは、ラムサール条約登録に向け大きなステップになる。今後、野鳥の本格的な調査と生態系全体を保全することが重要」と歓迎した。
 県内で国設鳥獣保護区は屋我地、漫湖、仲の神島、西表、与那国の五カ所。漫湖は一九九九年五月にラムサール条約湿地に登録された。
 国設鳥獣保護区について、同省は従来の山間部中心から干潟などの湿地を重視していく方針。
 埋め立てか保護かで問題になっている中城湾の泡瀬干潟については第九次計画には盛り込まれなかった。
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