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  2002年 1月 8日 夕刊  5面
地球環境に高い関心も/マイカー自粛「実施するつもりない」・43%/県のアンケート調査

 地球温暖化問題に関心が高い半面、その要因ともなるマイカー利用を自粛するのには及び腰-。県文化環境部がまとめた「環境に関するアンケート調査」で、このような結果が出た。沖縄の車社会の現状を反映したものとなった。県はアンケート結果を参考に、県環境基本計画(素案)を作成、県民や市町村の意見を聞き、来年度中に計画を策定する。

 調査は昨年十月二十二日から十一月五日にかけ、無作為に抽出した二十歳以上の男女三千人に調査票を郵送し、千十二人から回答を得た(回収率33・7%)。
 地球規模の環境問題をどう考えるか-の質問には、「地球温暖化」について「深刻な問題」「やや問題」とした人の割合が計88・3%と最も高く「オゾン層の破壊」85・7%、「海洋汚染」85・1%と続いた。このほか酸性雨、森林の減少などについても七割以上の人が「問題」と考えており、地球環境への関心の高さを示した。
 しかし、環境保全活動への取り組み状況は、家庭での節水やごみの減量化・再資源化には理解が進む一方で、「通勤・通学にはマイカーを避け、バスなどを利用する」との質問に、43・0%が「実施するつもりはない」と回答している。
 身近な環境問題について関心のある事項は「河川や水路、海の汚れ」が49・8%でトップ。「さんご礁、干潟などの埋め立て」41・9%、「開発による自然の損傷・喪失」38・0%となった(複数回答)。
 地域別に見ると、本島北部と八重山圏域では「農地や裸地からの赤土等土砂の流出」がそれぞれ48・5%、67・7%でトップに。中部圏域では「さんご礁、干潟などの埋め立て」が45・9%と県全体より4ポイント高くなった。
 環境政策課は「赤土流出問題や泡瀬干潟の埋め立てなどが報道され、関心を集めたのではないか」としている。
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