「新石垣」視察の国会議員/厳格な環境アセス実施を
【石垣】中村敦夫参院議員が主宰する「公共事業チェック議員の会」のメンバーが四日、石垣市を訪れ、新石垣空港建設予定地のカラ岳陸上(同市白保)を視察、「環境アセスメントの厳格な実施」を県に申し入れた。
同会は超党派の国会議員約百人で構成。石垣視察には、中村議員ら十人の衆参両院の議員が参加。カラ岳ふもとの予定地で、同行した県新石垣空港対策室の糸数行雄室長や大浜長照市長、県八重山支庁の職員から計画概要の説明を受けた。
中村議員らは位置選定の経緯や赤土流出防止対策などについて質問。「環境アセスの拙速を懸念している」と県にくぎを刺した。
これに対し糸数室長は「赤土流出対策については十月に発足する工法検討委員会で慎重に議論したい」と回答。大浜市長は「二十四年間、議論を尽くしてこの位置に決定した。ここでないともう新空港はできないという意識で臨んでいる」と建設推進に理解を求めた。
一行はWWFジャパンの「しらほサンゴ村」で、カラ岳陸上での建設に反対する住民らからも意見を聴いた。席上、中村議員は「人々が安定して心豊かに生活できることが大事」と話し、新石垣空港の必要性に疑問を投げ掛けた。
一行は五日、沖縄市の泡瀬干潟や佐敷町の佐敷干潟を視察。六日は名護市の辺野古を訪れ、行政や住民から状況説明を聴く予定。
(写図説明)新石垣空港の建設計画について説明を受ける中村敦夫議員(右から2人目)ら=石垣市白保のカラ岳陸上 |