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  2001年11月 8日 朝刊  27面
賛否の両グループの運動が活発化/泡瀬埋め立て

 中城湾港泡瀬地区の埋め立て事業の賛否を問う住民投票の実施を求めている「大事なことはみんなで決めよう住民投票市民の会」(漆谷克秀、新屋敷二幸共同代表)は7日、条例制定に必要な署名を行う代表者の資格証明書の交付を沖縄市に申請した。これを受け、条例制定に向けた動きが本格化する。一方、事業の早期着工を目指して署名運動をしている推進派のグループは、立て看板で事業の必要性を呼び掛けるなど活動が活発化。埋め立てをめぐる議論が再び過熱しそうだ。
 
 「住民投票市民の会」は、七月の沖縄市議会で「泡瀬干潟を守る連絡会」が提出した同事業の是非を問う住民投票条例制定が否決されたことを受け、再び条例制定を目指して発足。

 この日、住民投票条例案と制定請求書をあわせて市に提出した。漆谷代表は請求書を読み上げ、事業内容が市民に説明されていないことを指摘。さらに「埋め立てというやり直しのきかない自然破壊に対し、市民一人ひとりが熟慮し、意思を表明するのは沖縄市政の民主的かつ健全な運営のために大きな意義がある」と住民投票の必要性を訴えた。

 市民の会の条例案は、事業の「賛成・反対の意思を明らかにし、市行政の民主的かつ健全な運営を図ること」を目的とし、投票方法は埋め立て事業に「賛成」「反対」の二択。

 現在、署名を集めることができる受任者は約三百人おり、前回の九千人余を上回る数を目標としている。来週にも署名活動をスタートさせ、来年二月の市議会臨時議会で制定を目指す。

 一方、同事業を推進する「美ら島を創る市民の会」(比屋根清一会長)は「リゾートホテル、市民ビーチを実現しよう」などの立て看板五百枚を市内に設置。八日からは街宣カーを走らせ、事業推進を訴えていく構えだ。

 比屋根会長は「沖縄市全体の活性化を考え、市の未来をどうするかという視点で事業の必要性を訴えていく」と話している。
   関連情報
沖縄テレビ OTVニュース「泡瀬干潟 住民投票請求手続き」(動画)
琉球朝日放送 ステーションQ「泡瀬埋立て住民投票手続き」(動画)