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コミュニケーション
(文章で伝える)






1枚のカードにあらゆる意味を込めて・・・(--;)
悠くん、1枚のカードにいろいろな意味を込めて示してきます。
今までは何とか推測できていたのが、「今」だけではなく明日や明後日のことを要求するようになって来て、推測が難しく
なってきました。

例えば、『明日』のカードだけ示してなにか要求してきます。
明日がいったい何なのかがさっぱり解りません・・・
「見る」のマカトンを理解しているので、「見せて」と伝えてみますが、何度も何度も『明日』を示してくるだけです。(--;)
私が何がわからないのかということがわかっていないんですね(^^ゞ
「もっと詳しく」なんて伝えられませんし・・・
動詞も全然解っていないし・・・・

でも、動詞を理解してくれないと困ります。
悠くんからの『祖母は?』の問いに、マカトンで動詞を入れて、『祖母』『家』「います」と返答してみました。
すると悠くん混乱して怒ってしまいました・・・(^^ゞ
今まで1枚のカードで『家』とだけ示していました。
家にいないときには『家』「×」と伝えていました。
『家』の後に何かつけると、「『家』にいる」とは違う意味だと思ったようです・・・
マカトンで動詞をつけると余計に混乱しました(^^ゞ



こういったトラブルが続きますので、「いつ」「誰が」「どこで」「何を」「どうする」という形で表現すること、構文を教えるとい
う無謀なことを考えました。
動詞だけでは理解できなくても、名詞にくっつけた形の方がと理解しやすいというアドバイスをいただきましたので、全て
のパーツを悠くんに示すことにします。

まず、すでに解っていることを文章の形で伝えるということにしました。
もちろん動詞のカードも込みで、マカトンも一緒に使いながら示していきます。



それぞれのパーツはカードで伝えられるようになってきました。
今度はそれぞれのパーツの関係を教えていくというか、それぞれのパーツがどのような関係で成り立っているのか、コミ
ュニケーションの構造を教かないといけないのだろうなと思います。


                                               (2002年10月、悠くん 11歳)




文章で伝える
「いつ」「誰が」「どこで」「何を」「どうする」というパーツをすべて使って伝える。
そうすることで、悠くんからの要求で解らない所は、足りないところをひとつずつ聞きながら、全部のパーツ埋めていくこと
で何を要求しているのかが解るようになるのではないかと思っています。


  


← 「4日後、悠くんはパパと一緒に車でマックに行きます。」






← 「今日、悠くんはママと一緒にKスーパーに行きます。」



上から、下記の4つを示しています。



←「今日、悠くんは学校に行きます。」




←「今日、悠くんはママと一緒にKスーパーに行きます。」




←「明日、悠くんはママと一緒に車でスイミングに行きます。」




←「4日後、悠くんはパパと一緒に車でマックに行きます。」



1枚のカードと動詞の部分だけマカトンで伝えるより解りやすいようです。
すぐに理解してくれたようです。
「行く」「行かない」も解ってくれたようです。
混乱した様子はありませんでした。

でも、本当にわかったかどうかは、ちゃんと確かめてみないといけませんけど・・・(^^ゞ




今後のアプローチ
文章の形で悠くんに伝えているだけでは、役には立ちません。
悠くんに、この文章の形で伝えることが悠くんにとって役に立つ効果のあるものだということを実感してもらわなければ
悠くんは覚えてくれません。
だって、悠くんの伝えたいことは、今までの1枚のカードを示すだけで伝わります。
悠くんはちゃんと伝えているつもりです。
サリーが「解らない」ということなど気が付きません。



「今日、学校でこんなことしたよ」
「明日はどこに行くの?」

相手が知らない情報だから、自分の知っている情報を相手に伝える【情報提供】
自分が知らない情報を、その情報を知っている相手に聞く【情報請求】
自分が知らない情報を、相手が知っているとか、相手が知らないことを自分は知っているということに気が付かないと
こういった情報のやり取りはできないはずです。
その「解らない」とか「知らない」とかいう状態を、どうやって知るのか・・・・

悠くんには【要求】【拒否】【確認】しかありません。
自分の思っていることを相手が知らないということがあるなんて事は全く思っていません。


今、文章で伝えているのは、悠くんがすでに1枚のカードで伝えてくれる内容と一緒です。
これでは、文章の形にすることの必要性が悠くんには見えません。
余計なものが付いているだけ・・・

「全部のパーツを揃えて初めて伝えたいことが相手に伝わる」とか「自分の要求を伝えるためには、全部のパーツが必
要」ということを悠くんが理解してから、足りないパーツがあればその部分を質問してくるということになるのだろうと思い
ます。
全部のパーツが揃う必要があるということを悠くんに実感してもらうには・・・・?(?_?)?

うーーーん、もう少し、沢山の情報を文章の形で伝えられるようになってからでないと、今の1枚のカードでのやり取りよ
り多くの情報をやり取りできるようになって初めてそのパーツがないと伝わらないということに悠くんが気付いてくれるか
もしれません・・・




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