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構造化って何?
構造化は環境の意味を理解できない自閉症の人に、その環境の意味を本人にわかりやすく伝えるものです。 例えば時間、午前午後の枠、1日の枠、1週間の枠そういった構造を持っていますよね。 自分、家族、地域というのも枠ですよね。社会の枠、時間の枠、所有の枠などなど、そういった環境の枠組み、目に見えない暗黙の了解や社会の条件やルール、その中で、人と人とが情報を交換しあい共有しあい生きているわけです。 そういった環境の構造をわかりやすく伝えるものです。 健常児は、この環境の構造をいつの間にか理解していきますよね。 周囲にあるものから、人とのコミュニケーションの中から、情報収集して理解していきます。 それを自力では理解できない、それがわからないがために混乱する自閉症の人に、それら をわかりやすく伝えるために、環境の構造を見てわかるようにするわけです。 その理解しにくい環境の中では混乱してしまう自閉症の人に合わせて、環境の側を調整するということです。 こういった枠組みを見せて伝えることで、「始まり」と「終わり」が伝えられますし、「変更」や「ルール」が伝えられます。 悠くんにも、悠くんの周囲の環境を構造化してきました。 最初は、1日に3回食事があるとか、どんな風に流れているのかということ、時間が流れていることすら知りません。他人のものと自分のものとがあること、そういったことがまったく解っていませんでしたし、人と情報の交換が出来ること、人に伝えること、人から伝えてもらうこと、そういったものの存在、コミュニケーションというものがあるということも知りませんでした。 そういったものの存在を全て悠くんにわかる形、見てわかる形にしてきました。 「サリーの樹」は悠くんへの構造化を書いています。 |
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************** TEACCHプログラム研究会の講演会に参加した時の講演内容を レジメを元にまとめたものです。 間違いなどがありましたら、ご指摘ください。 |